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江沢民氏の妹 76歳で政教委員に居座り兄の真似かとの批判も

 3月中旬に閉幕した中国人民政治協商会議(政協)で、江沢民・元国家主席の妹、江沢慧・政協委員が登場した。環境問題の専門家との触れ込みで、中国が現在、最も真剣に取り組んでいる問題の一つ、微少粒子状物質(PM2.5 )などの大気汚染の取り組みについて「絶対に解決する自信はある」と述べるなど自信満々の様子を見せ話題になっている。

 その態度にネット上では「すでに76歳なのに、まだ居座っているのは兄の真似か」とか、「江沢民も引退したと思ったら、妹を出してきて、自分の存在感を誇示しているつもりかも」などとの手厳しい指摘が出ている。

 中国メディアによると、江沢慧氏は政協資源環境委員会の分科会で、同委員会副主任の肩書きで登場。

「大気汚染対の原因は科学上、はっきりと分かっており、その原因を突き詰めて着実に対策を講じれば、解決するのは時間の問題だ」と前置きして、「先進国も工業化が進んだ段階で、大気汚染がひどくなっている時期があり、最後はしっかりと解決しており、私は個人的にも中国の大気汚染対策には絶対の自信を持っている」と豪語した。

 江沢慧氏は1938年生まれで、安徽農学院(現在の安徽農林大学)で林業を専攻し、大学院まで進み、博士課程を修了。同大学で教授、学長などを歴任。この間、カナダのアルバータ大学院に留学し名誉博士号を取得。1996年に中国林業科学院院長に就任し、2007年に引退したものの、それ以降も政協委員を務めている。

 この経歴を見ると、インターネット上の書き込みにあるように、引退したあとも、ずっと政協委員を続けており、今後も任期切れの2018年3月まで4年間、政協委員に居座るのは確実。そのときは80歳で、通常の引退年齢を10年も超えることになり、「兄の江沢民のように居座りが得意といっても、いくら何でもやり過ぎ。早急に引退すべき」との批判の声も高まっている。「そこまで頑張るのは、兄の江沢民の存在を誇示する狙いがある」と勘ぐられても、仕方がないようだ。

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