国際情報

韓国人が知らぬ真実 安重根は反日でなく皇室に尊敬の念を抱いた

 韓国における「元祖・反日の英雄」といえば、伊藤博文を暗殺した安重根だろう。だが、韓国人は本当に彼がどういった人物だったかを知っているのだろうか。

 3月の中韓首脳会談で、朴槿恵大統領は中国に安重根記念館が建設されたことに感謝の意を表明し、習近平国家主席は「両国国民間の重要な絆になる」と述べた。中韓共闘の反日シンボルとなりつつある安重根。菅義緯・官房長官が「犯罪者」と指摘すると、韓国外務省報道官が「常識以下の言動で嘆きを禁じ得ない」と言い放つなど、安重根は韓国で神聖不可侵な存在だ。

 だが、『伊藤博文を撃った男』の著者でノンフィクション作家の斎藤充功氏は「韓国人の安重根像は誤りだ」という。

「安重根は伊藤を排除すれば、東洋平和が復活すると思い込んでいたようです。しかし、安の『東洋平和論』という思想は、東洋から西洋勢力を排除することで真の東洋平和が到来し、そのためには韓国、中国、日本の3国が手を結ぶべきとするものでした。

 そもそも反日思想のようなものは持っておらず、安の書き残したものを読むと、日本の皇室に対して尊敬の念を抱いていたと思われます。一方の伊藤博文も日清韓の連帯で西欧列強の侵略を防止するという思想を持っていた。実は2人は非常に近い考え方をしていたのです」

 安が誤解していたのは、それだけではない。当時、軍部出身者を中心とする日韓併合賛成派に対し、伊藤博文は保護国化して一時的に統治するだけで十分として、併合には反対していた。韓国を成長させたうえで、韓国人による自立した国家をつくろうとしていたのである。

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン