スポーツ

大リーグボール研究に待望論浮上 田中将大のスプリットは?

 統一球問題に揺れる日本のプロ野球。スカッとした話題がほしい。大人力コラムニスト・石原壮一郎氏は「今こそ大リーグボールの研究を」と訴える。

 * * *
 「漫画みたい!」という言葉は、いい意味にも悪い意味にも使われます。先日、サッカーJ1・川崎フロンターレの中村憲剛選手と大久保嘉人選手が、最高にいい意味で「漫画みたい!」という言葉にふさわしい偉業を達成しました。

 世界で人気のサッカー漫画『キャプテン翼』(高橋陽一作)とJリーグとのコラボ企画「DREAM SHOOT」で、ふたりが作品の中に登場する「反動蹴速迅砲(はんどうしゅうそくじんほう)」を実際に成功させたのです。相手が蹴ったボールを蹴り返して威力を倍加させるというもので、「DREAMSHOOT.NET」で公開されている動画では、中村選手が蹴ったボールを大久保選手がダイレクトで方向を変えて、見事にゴールが決まっています。

 『キャプテン翼』に親しんだ世代より、もうちょっと上の中年世代が子どものころに憧れたスポーツ漫画といえば、何といっても『巨人の星』です。サッカーに対抗して、ぜひ野球にも「漫画みたい」なことにチャレンジしてほしいところ。『キャプテン翼』に数々の必殺シュートが登場するように、『巨人の星』には「大リーグボール」があります。

 統一球の飛距離の問題など、どこかミミッチイ感が漂う騒動を豪快に吹き飛ばすためにも、日本プロ野球機構あたりに「DAILEAGUEBALL.NET」のサイトを作ってもらって、人気と実力を兼ね備えた投手に「大リーグボール1号~3号」に挑戦してもらいましょう。「そんな漫画みたいなことができるわけない」と、したり顔でせせら笑うのは簡単です。しかし、そう言ってしまっては夢も希望もありません。

 どんどん世知辛くなっていく世の中で、子どもたち以上に夢が必要なのは、ほかならぬ中年世代です。「DAILEAGUEBALL.NET」のサイトができるかどうかはさておき、同世代で酒を酌み交わしたときには、誰に「大リーグボール」を投げさせるかということを肴にしてみるのはどうでしょうか。「イキがいいところで、オリックスの西はどうだ」「いやいや、広島の野村も捨てがたい」「中日の山本マサが大リーグボールで大復活なんてことになったら、まさに漫画だぜ!」といった調子で話は尽きず、さぞうまい酒が飲めそうです。

関連記事

トピックス

10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン