野次を飛ばした議員に対して強烈な一撃を食らわすとしたならば、犯人探し、自首などを待たずに、飛ばされた瞬間にその方向をにらみ、その場で「今、◯◯とおっしゃったのは、あなたですね」と言うべきでした。もっとも、会場が広いので難易度は高いですし、言われている内容が内容なので、ひるんだとは思いますけどね。とはいえ、その方向をにらみつけるだけで、犯人の特定はしやすかったと思いますし、毅然とした姿勢を見せることができたことでしょう。
このあたり、やや下世話な例ではありますが、プロレスやロックのライブは参考になります。この手の会場でも野次は飛ぶものです。これはこれで、盛り上げるために機能する野次もあるのですが。私は昔、プロレスで良い攻防があったときに「いい試合だー!」と絶叫していたのですけどね。先代がいて、その方の真似だったわけですが。でも、ひどい野次があった場合には、レスラーは睨み返したり、「うるせえ!」と言ったりして牽制するわけです。毅然とした態度が重要です。
野次をスルーする、切り返す技という意味では、矢沢永吉さんは天才的に上手く、参考になります。私、15年、矢沢永吉さんのライブに通っているのですけど、永ちゃんがMCをしている時に野次を飛ばす人がいるわけです。
ある日、野次に対して永ちゃんは「構わない方がいいよ。あいつ、明日、会社で“俺、矢沢と話した”とか言うんだぜ」と言ったのです。場内は爆笑で、その日はそれから、野次は飛ばなくなりました。
私は機能する野次は存在すると思う考えなのですが、もちろん、まともな議論をしてもらいたいと思っていますよ。ええ。皆さんは今回の件は別として、野次というものについてどのようにお考えですか?