国内

安倍氏の目の上のたんこぶ古賀誠氏に対し自民党で不穏情報も

 集団的自衛権容認の閣議決定をゴリ押しして支持率が下がったものの、「そんなに落ち込んでいない。むしろやる気マンマン」(官邸幹部)という安倍晋三首相。そんな安倍氏にとって目の上のたんこぶなのが古賀誠・元自民党幹事長だ。
 
 日本遺族会会長や「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」会長などを歴任しながらも、集団的自衛権行使容認に「憲法を解釈で変えるのは姑息だ」と一貫して反対し、「わがままな坊ちゃん総理」「今の姿勢はきわめて危険。暴走と言わざるを得ない」と、批判を続けている。
 
 前回総選挙で引退したとはいえ、古賀氏は現在も宏池会(岸田派)名誉会長を務める。6月には同派1年生議員らを連れて派閥の中興の祖、大平正芳・元首相の墓参をするなど領袖として隠然たる力を持つ。
 
「古賀さんは枯れていない。来年の総裁選には反安倍勢力を結集して岸田文雄・外相や野田聖子・総務会長を首相の対抗馬に担ぎ出そうとしている」(自民党幹部)
 
 その古賀氏をめぐって、自民党内では不穏な情報が流れている。「官邸が“古賀潰し”の指令を出した」と語るのは情報通議員の1人だ。
 
「官邸は解釈改憲に批判的な議員を黙らせるために内調(内閣情報調査室)による“身体検査”の情報を洗い直している。議員バッジは外したが、辛辣な安倍批判を続ける古賀さんは重要なターゲットだ。元秘書など周辺の関係者まで徹底して洗っている」
 
 国策捜査で政敵を追い落とすのは時の権力者の常套手段。自民党が政敵の小沢一郎氏に陸山会事件という国策捜査を仕掛け、大騒ぎの挙げ句、無罪となったことは記憶に新しい。
 
 古賀氏の地元・福岡のメディア関係者には早くも、「特捜部が古賀先生の周辺を調べるらしい」という情報が駆け巡っている。
 
 道路族の実力者として鳴らした古賀氏は、地元にほとんど車が通らない通称“誠橋”(朧大橋)や“誠ロード”(有明海沿岸道路)などの公共事業をバラ撒いたとして利益誘導政治が批判された。が、これまで大きな政治事件で名前があがったことはない。
 
 この捜査情報には、肝心な事件についての具体的な情報が伴っていないことから見ても、“黙らなければ何でもいいから特捜部を仕掛けるぞ”という恫喝が本当の狙いともみられている。
 
 古賀氏は恫喝に屈して黙るのか、安倍批判を続けて意地を見せるのか。

※週刊ポスト2014年7月25日・8月1日号

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト