ライフ

妻の「家事ハラスメント」に直面した夫が株上げるための心得

 夫がする家事に妻が細々と文句を付ける「家事ハラスメント」、略して「家事ハラ」が話題になっている。実際に「家事ハラ」に直面したとき、夫族はどう対処すべきなのか。大人力コラムニストの石原壮一郎氏が考える。

 * * *
 このところ「家事ハラ」という言葉が、物議を醸しています。旭化成ホームズ「共働き研究所」が、全国の30~40代の子育て中(末子6歳以下)の共働き夫婦を対象に、「妻の家事ハラ」に対する実態調査を実施しました。それによると「妻の家事ハラ」を受けた経験を持つ夫は約7割にのぼるそうです。

 「家事ハラ」とは、「夫の家事協力に対する妻ダメ出し行為」のこと。食器洗いや洗濯物干しを手伝ったら、妻から「やり方が違う」「やり方が雑」と指摘されるというのが典型的なパターンだそうです。ダメ出しされて夫がやる気をなくし、せっかくの家事参加意欲がそがれている現状を改善しようというのが、調査の目的だとか。

 結果が発表されると、たちまち「そもそも『手伝う』という表現がおかしい。共働き夫婦にとっての家事は、どっちが主体というわけではなく、ふたりでやるのが当然」「ヘタな人が上手な人に指導されるのは当たり前。いちいちヘコんでやる気をなくすなんて、ひ弱すぎる。やってあげてるという意識があるからだ」といった批判が巻き起こりました。

 もちろん、そのとおりです。しかも、言ってみればお互いのコミュニケーション不足が原因なのに、わざわざ「家事ハラ」という名前を付けて「ハラスメント」の一種にしたのは、ちょっとどうなんでしょうか。インパクトの強い言葉で目を引きたいという意図はわかりますが、共働き夫婦をバックアップしたいという元々の狙いとは裏腹に、夫と妻を敵同士にして無駄に溝を作ってしまう効果がないか心配です。

 まあでも、こうして妻の側に「言い方に気をつけておだてたほうがトク」という意識を芽生えさせた功績は大きいし、調査にケチをつけて小さな自己満足を得るのは美しい態度とは言えません。自分が「家事ハラ」に直面したときに、大人としていかにたくましく、いかにしたたかに対応するかを考えてみましょう。

 休日に「今日のお昼は俺が作るよ」と台所に立ったら、妻が横に立って「ジャガイモの切り方はそうじゃないよ」「使った包丁はすぐに洗って」などと、いちいちダメ出しをしてきました。「うるさいなあ。黙って待ってなよ」と返したら、間違いなくケンカにります。あえて明るく「出た出た、家事ハラ!」と面白がるのも、ちょっと危険かも。

 無意識に「家事ハラ」をしてしまう妻たちは、夫に手伝っては欲しいけど自分の「聖域」や「領分」に気軽に踏み込んで欲しくはないという複雑な気持ちを抱えている傾向があります。ただし「キミの聖域に立ち入ってごめんね」なんて言って、そのことを正面から指摘したらたぶん不機嫌になるので、遠回しにプライドをくすぐらせてもらいましょう。

「たまにやってみると、キミが普段いかにすごいことをしているか、あらためてよくわかるね。いろいろわかってなくて、ハラハラさせて申し訳ない」

関連記事

トピックス

大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」の会長である永谷晶久さん
《都道府県魅力度ランキングで最下位の悲報!》「埼玉には『うどん』がある」「埼玉のうどんの最大の魅力は、多様性」と“埼玉を日本一の「うどん県」にする会”の会長が断言
NEWSポストセブン
受賞者のうち、一際注目を集めたのがシドニー・スウィーニー(インスタグラムより)
「使用済みのお風呂の水を使った商品を販売」アメリカ人気若手女優(28)、レッドカーペットで“丸出し姿”に賛否集まる 「汚い男子たち」に呼びかける広告で注目
NEWSポストセブン
新関脇・安青錦にインタビュー
【独占告白】ウクライナ出身の新関脇・安青錦、大関昇進に意欲満々「三賞では満足はしていない。全部勝てば優勝できる」 若隆景の取り口を参考にさらなる高みへ
週刊ポスト
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
《出所後の“激痩せ姿”を目撃》芸能活動再開の俳優・新井浩文、仮出所後に明かした“復帰への覚悟”「ウチも性格上、ぱぁーっと言いたいタイプなんですけど」
NEWSポストセブン
”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン