ライフ

ゴミ屋敷を片付けるコツ 作業開始前に「仕分け箱」の用意を

 これまでに訪問した現場の軒数は3000軒。住まいの悩みを解決する「片付けの伝道師」として、『ソロモン流』(テレビ東京系)にも紹介された空間プロデューサーの安東英子さん。安東さんの手にかかると「ゴミ屋敷」があっと驚くキレイな家に変身する。その手順はどのようなものなのだろうか。安東さんに聞いた。

 * * *
 私の片付けは決して難しくありません。手順の基礎となっているのは“見えないところから片付ける”です。片付けというと、誰もがリビングや玄関など、人目につく場所だけをきれいにしようとします。確かに、多くの収納本ではそこを強調してきれいにしています。しかし、リビングの物を個室に移しても、根本からは解決しません。なぜなら、家の中の物量は変わっていないからです。

 載積オーバーの物を最初に処分するのは、物置や納戸、押し入れから。ここには長年入れっぱなしの不要品がたんまり! だからこそ、そこを最初に片付けると、収納の場所ができるのです。“開かずの間”がなくなると、それだけで気分がよくなり、片付け下手のハードルを1つ越えた達成感が得られます。

 その積み重ねで片付けていくのですが、片付ける場所には順番があることを忘れないでください。

 もう1つのポイントは、作業を始める前に“仕分け箱”をリビングに用意すること。

 仕分け箱とは、各部屋を片付けると出てくる、文房具や写真、CDなどを同じ種類ごとに分けてまとめる箱。仕分け袋でもかまいません。まずは、いる・いらないにかかわらずこれに分類すると、持っているものの数がわかります。と同時に、いかに無駄なものがあるかが自覚でき、捨てる物もわかります。私が依頼を受けたある家では、ホチキスが7個も出てきたことがありました。

 この手順に沿って片付けると、棚や引き出しから物がはみ出ることがなくなります。家中を片付けるのですから、1日や2日では終わりません。無理のない程度に片付けを進めていきましょう。ただし「これくらいでいいや」とか「続きはまた今度」と中途半端でやめるのは禁物。それでは元の木阿弥です。

 家が片付いていると、家族の精神状態がよくなり、今まで以上に家族の絆が強くなります。そうなれば片付けが楽しくなること間違いなし! そのお手伝いができることは、この上ない幸せです。

※女性セブン2014年7月31日・8月7日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン