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人気企業への就職 全体で見れば東大の実績は群を抜いている

 学生が選ぶ「就職人気企業ランキング」(以下に示すカッコ内の順位は楽天『みんなの就職活動日記』調査による『2015年度卒 新卒就職人気企業ランキング』のもの)は、自分の会社、業界が今の若者たちにどう思われているか、という点で気になってしまうもの。一方で、どんな大学がどこにどれだけ人材を輩出しているかも常に注目される。
 
 全体で見ると、東大の採用実績が群を抜いている。東大の卒業生は約3000人で、早大の3分の1、慶大の2分の1の人数であることを考えれば、強さは際立つ。なにせこの人数にもかかわらず、人気企業に多数の人材を送り込んでいるのだ。
 
 特に目を引くのが、トヨタ自動車(49位)、日立製作所(61位)、東レ(88位)、三菱重工業(115位)、旭硝子(151位)など各業界のリーディングカンパニーで採用トップとなっている点だ。
 
「これらの企業は海外進出を進め、世界市場で熾烈な競争を繰り広げている。そのため総合力が高く、実力が保証されている東大生を求める傾向がある。東大の場合、文系、理系ともに優秀な人材がいることからも当然、数が増える」(就職コンサルタント)
 
 同じ国立でも、地方の大企業は地元国立大との強い結びつきが窺える。JR西日本(66位)は京都大学、中部電力(177位)は名古屋大学が採用トップ。大阪ガス(177位)や関西電力(128位)は大阪大学、京都大学、神戸大学が上位3校を占めている。
 
 ちなみに、就職人気ランキング常連のANA(1位)やJAL(4位)は、一般的に「早稲田、慶応が強い」と思われているが、ANAでは意外にも青山学院大学が採用数トップと健闘していることに気づく。航空業界関係者によると、「この数字にはCA(客室乗務員)の採用数も含まれています。青学生のほとんどはCA採用」だという。

(取材協力/大学通信)

※週刊ポスト2014年8月15・22日号

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