ビジネス

上杉隆氏が2020年の東京予測 消費税17%で不景気続く?

謎の美女が表紙を飾る『octo∞』

 2020年に開催される夏季オリンピックに向けて、様々な開発が始まりつつある東京の街。しかしその一方では、少子高齢化や、なかなか好転しない景気など、問題も山積みだ。特に2020年に高齢者となる50代後半の世代にとっては、不安も多いはず。

 50代以上の女性をターゲットにした新雑誌『octo∞』(オクトアクティブエイジング)では、NOBORDER代表で自由報道協会事務局長の上杉隆氏が、2020年以降の東京を予想している。以下、抜粋して紹介する。

 * * *
 変化があまりにも目まぐるしく、なかなか未来が見通せないこのご時世。そこでジャーナリストの上杉隆さんに、octo世代(50代以上の女性)が近い将来どのような状況に直面していくのか、2020年の東京オリンピックを区切りとしてシミュレーションしていただいた。

「眼に見える変化からいうと、東京オリンピックの開催が決まったことで、東京はインフラ整備が急ピッチで進みます。オリンピックスタジアムとなる新国立競技場が来年度、着工されるのを皮切りに、東京の湾岸エリアを中心として22会場が新設(注:舛添都知事は一部五輪会場計画を見直しする意向を表明している)。2年後をめどに築地市場が豊洲に移転したり、東京湾のゴミの埋立地を森に変える“海の森”プロジェクトも並行していて、湾岸エリアの景色はガラリと変わるでしょう」(上杉さん、以下同)

 そのほかにも、首都高速の地下化が検討されているほか、お台場にカジノが登場する可能性も濃厚だ。

 街が変われば、人々の気持ちもおのずと高まるもの。巷では“オリンピック景気”という言葉も耳にするけれど…。

「うーん、それはどうでしょう。確かに土木・建設業者などの公共事業の業者はうるおいます。ただ、オリンピックが開催されるからって、ほかの業者も景気がよくなるかといえば、そんな簡単な話じゃない。せいぜいオリンピック開催期間中に観光客が増えて売り上げが伸びるくらい? 6年後に備えて今から商品をつくりだめしておくわけにはいかないんだから(苦笑)。

 それに、今の日本の財政状況でいえば、オリンピック開催までに消費増税があと数回あるでしょう。先日8%になったばかりですが、来年の秋、10%になるのはほぼ確実。その後も段階的に引き上げられて、2020年には17%くらいになるんじゃないでしょうか。消費増税すれば一時的に消費は冷え込むので、そういった意味でも景気がよくなるとはいえない。アベノミクスもそうそう長くは続かないと思います」

 そもそも、オリンピックの開催翌年は不況になるというのが定説。北京でもロンドンでも、五輪前に大量の公共事業が前倒しされた南道で、五輪後はそれらの莫大な維持費に悩まされているのだとか。

「ただし、経済面では測れない、国民の生活が活気づくという影響はあるかもしれません。いちばんわかりやすいのはボランティア人口の増加でしょうか。子育てや仕事がひと段落したocto世代は、ボランティアにうってつけ。例えば通訳ボランティアは、1日限りの東京マラソンでさえ1000人規模。東京五輪では1万人を超えるでしょう。ちなみに、英語ボランティアはおそらく余るので、これから勉強を始めるつもりなら、スペイン語や、アフリカ諸国からのゲストに通じやすいフランス語通訳などが狙い目だと思いますよ」


関連キーワード

関連記事

トピックス

各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン
理論派として評価されていた桑田真澄二軍監督
《巨人・桑田真澄二軍監督“追放”のなぜ》阿部監督ラストイヤーに“次期監督候補”が退団する「複雑なチーム内力学」 ポスト阿部候補は原辰徳氏、高橋由伸氏、松井秀喜氏の3人に絞られる
週刊ポスト
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“最もクレイジーな乱倫パーティー”を予告した金髪美女インフルエンサー(26)が「卒業旅行中の18歳以上の青少年」を狙いオーストラリアに再上陸か
NEWSポストセブン
大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン