国際情報

対韓国ヘイトスピーチ 歴史捏造やメディアへの鬱憤が伏線か

 終戦から月日は流れた。日本の風景は様変わりした。日本人はどう変わったか。櫻井よしこ氏がこの時期だからこその指摘をする。

 * * *
 敗戦から69年目を迎え、今の日本人は、日本が誇るべき歴史をもち、欧米の人達が驚嘆するほどの高い精神性を備えていた事実を余り意識していないのではないでしょうか。若い世代では日本の神話に触れたことのない人さえ珍しくないと言います。

 そして「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」と謳う空虚な憲法の下で自立国家としての気概を失ったのでしょうか。現実を直視し、立ち向かう勇気や覚悟さえどこかに置いてきてしまったかのようです。

 GHQは社会主義や共産主義に対して極めて寛容な政策を取り、日本の旧き良き伝統を消滅させようとしました。48年に来日した国務省政策企画部初代部長ジョージ・ケナンは、その占領政策に驚愕し、「共産主義の乗っ取りのために、日本社会を弱体化するという特別な目的で準備されたとしか思えないものだった」と書き残しました。

 その危惧は後に、日教組が教育の場を政治闘争の場と化していく60年代、70年代に現実のものとなりました。戦後の教育は、日本の過去をすべて否定し、日本は「悪い国」という意識を子供たちに刷り込んできたのです。

 朝日新聞などは、いまだにイギオロギー闘争のような偏った報道を続けていますが、集団的自衛権に関する常軌を逸した報道はまさにその典型です。

 韓国に対するヘイトスピーチが行なわれるようになったのも、中国や韓国の横暴と歴史のねつ造に加え、それを後押しするような国内メディアへの鬱憤もあるのではないでしょうか。

 しかし、苦言を呈すれば、相手を批判する時には明白な事実と、冷静さをもって行なうべきです。中国や韓国と同じ土俵に乗るのでは、国際社会から「日本も同じ」と見られかねません。

 サッカーW杯でサポーターがごみ拾いをし、世界中から賞賛されたように、公共の精神や美徳は今も日本人のなかに強く残っています。そうした優しさもたしかに国柄のひとつの側面ですが、ただ優しいだけでは、日本が置かれたこの困難な状況を生き抜くことはできません。

トピックス

三原じゅん子氏に浮上した暴力団関係者との交遊疑惑(写真/共同通信社)
《党内からも退陣要求噴出》窮地の石破首相が恐れる閣僚スキャンダル 三原じゅん子・こども政策担当相に暴力団関係者との“交遊疑惑”発覚
週刊ポスト
ツアーに本格復帰しているものの…(左から小林夢果、川崎春花、阿部未悠/時事通信フォト)
《トリプルボギー不倫》川崎春花、小林夢果、阿部未悠のプロ3人にゴルフの成績で “明暗” 「禊を済ませた川崎が苦戦しているのに…」の声も
週刊ポスト
兄・輝星と仕草も容貌も瓜二つの吉田大輝
金足農業・吉田大輝「甲子園で優勝して、兄・輝星を超えたい」決意 顔も仕草も瓜二つだが、「まるで違う」と父が明かす2人の性格
週刊ポスト
山本アナは2016年にTBSに入局。現在は『報道特集』のメインキャスターを務める(TBSホームページより)
【「報道特集」での発言を直撃取材】TBS山本恵里伽アナが見せた“異変” 記者の間では「神対応の人」と話題
NEWSポストセブン
解散を発表したTOKIO(HPより)
「城島さん、松岡さんと協力関係は続けていきたいと思います」福島県庁「TOKIO課」担当者が明かした“現状”と届いたエール
NEWSポストセブン
映画『国宝』で梨園の妻を演じた寺島しのぶ(52)
《無言の再投稿》寺島しのぶ、SNSで2回シェアした「画像」に込められた歌舞伎役者である息子・尾上眞秀への“覚悟”
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビー服は男の子のものでは?》眞子さん、夫・小室圭さんと貫く“極秘育児”  母・佳代さんの「ラブコール」も届かず…帰国が実現しない可能性も
NEWSポストセブン
吉沢亮演じる喜久雄と横浜流星演じる俊介が剣幕な表情で向かい合うシーンも…(インスタグラムより)
“憑依型俳優”吉沢亮主演の映画『国宝』が大ヒット、噂される新たな「オファー」とは《乗り越えた泥酔事件》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“半日で1000人以上と関係を持った”美女インフルエンサー(26)がイギリスの公共放送で番組出演「口をすぼめて、吸う」過激ビジュアル
NEWSポストセブン
元横綱・白鵬の宮城野親方に相撲協会はどう動くか(八角理事長/時事通信フォト)
八角理事長体制の相撲協会に「70歳定年制」導入の動き 年寄名跡は「105」しかないため人件費増にはならない特殊事情 一方で現役力士が協会に残ることが困難になる懸念も
NEWSポストセブン
「池田温泉旅館 たち川」の部屋風呂に「温泉偽装疑惑」。左はHPより(現在は削除済み)、右は従業員提供
「水道水にカップ5杯の重曹を入れてグルグル…」岐阜県・池田温泉「高級旅館」の部屋風呂に“温泉偽装”疑惑 ヌルヌルと評判のお湯の真実は…“夜逃げ”オーナーは直撃に「誰からのリークなの? それ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 三原じゅん子「暴力団ゴルフコンペ」写真ほか
「週刊ポスト」本日発売! 三原じゅん子「暴力団ゴルフコンペ」写真ほか
NEWSポストセブン