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対韓国ヘイトスピーチ 歴史捏造やメディアへの鬱憤が伏線か

 終戦から月日は流れた。日本の風景は様変わりした。日本人はどう変わったか。櫻井よしこ氏がこの時期だからこその指摘をする。

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 敗戦から69年目を迎え、今の日本人は、日本が誇るべき歴史をもち、欧米の人達が驚嘆するほどの高い精神性を備えていた事実を余り意識していないのではないでしょうか。若い世代では日本の神話に触れたことのない人さえ珍しくないと言います。

 そして「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して」と謳う空虚な憲法の下で自立国家としての気概を失ったのでしょうか。現実を直視し、立ち向かう勇気や覚悟さえどこかに置いてきてしまったかのようです。

 GHQは社会主義や共産主義に対して極めて寛容な政策を取り、日本の旧き良き伝統を消滅させようとしました。48年に来日した国務省政策企画部初代部長ジョージ・ケナンは、その占領政策に驚愕し、「共産主義の乗っ取りのために、日本社会を弱体化するという特別な目的で準備されたとしか思えないものだった」と書き残しました。

 その危惧は後に、日教組が教育の場を政治闘争の場と化していく60年代、70年代に現実のものとなりました。戦後の教育は、日本の過去をすべて否定し、日本は「悪い国」という意識を子供たちに刷り込んできたのです。

 朝日新聞などは、いまだにイギオロギー闘争のような偏った報道を続けていますが、集団的自衛権に関する常軌を逸した報道はまさにその典型です。

 韓国に対するヘイトスピーチが行なわれるようになったのも、中国や韓国の横暴と歴史のねつ造に加え、それを後押しするような国内メディアへの鬱憤もあるのではないでしょうか。

 しかし、苦言を呈すれば、相手を批判する時には明白な事実と、冷静さをもって行なうべきです。中国や韓国と同じ土俵に乗るのでは、国際社会から「日本も同じ」と見られかねません。

 サッカーW杯でサポーターがごみ拾いをし、世界中から賞賛されたように、公共の精神や美徳は今も日本人のなかに強く残っています。そうした優しさもたしかに国柄のひとつの側面ですが、ただ優しいだけでは、日本が置かれたこの困難な状況を生き抜くことはできません。

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