皇太子一家はここ数年の夏休みには約3週間の静養をとり、須崎と那須の御用邸で過ごすのが恒例となっている。
「例年、東宮ご一家は変わらない夏休みを過ごされています。今年も那須御用邸に向かわれる予定でしたが、今回は広島の土砂災害のため日程を見合わせた」(宮内庁関係者)
そうした皇太子一家の過ごし方に疑問が投げかけられることもここ数年の“恒例”となっていた。東宮職関係者が語る。
「雅子さまの体調もあり、一家でのご公務が難しい状況の中、静養の前にはインターハイ観戦など、できる限りの公務をこなされてきた。ところが、その後に長期ご静養に入られると、静養をとるためにご公務を果たされているかのように取られてしまう」
批判も覚悟で皇太子は静養を重んじているのだと見るのはベテラン皇室記者だ。
「皇太子さまがまず家族を大切にされるという姿勢は批判されるものではないでしょう。雅子妃がご病気になられてからの10年を振り返れば、無理して公務をされた後に症状が悪化するという繰り返しでした。ご静養の大切さは皇太子さまが一番よく理解されていると思います。終戦記念日の8月15日にはご一家で黙祷を捧げられた。皇族として大切なことをお忘れになっているわけではありません」
前出・松崎氏はこういう。
「皇太子さまも対馬丸事件や沖縄の歴史について両陛下の思いを継いでいこうというお気持ちは強くお持ちでしょう。しかし、今年は愛子さまが中等科へ進学された節目の年で、当初は遅刻や欠席などなじまれるのにも苦労されていた。気持ちをリフレッシュさせてあげたいという思いもあったのでしょう」
※週刊ポスト2014年9月5日号