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文字を読もうと眉間に皺寄せるより老眼鏡の方が1万倍は得策

 なんだか最近近くの文字が読みづらいな…。そう、老眼ですが、その言葉に抵抗を持つ人も。頑なに「遠視です!」と言い張る人もいますが、『ヒルナンデス』(日本テレビ系)などで活躍するファッションプロデューサーの植松晃士さんは、老眼を認める方が良いと語ります。

 * * *
 実は私、最近、近くを見るための眼鏡を作りました。というのも、文字が見づらくなったせいでLINEやメールでの業務連絡が億劫になった自分を反省したからです。

「文字が見えにくい」というのは恐ろしいことです。メール一通を読むにしても細かい文字を目で追うことが面倒臭いので、その内容を理解したつもりでいても頭に入っていなかったり。ちょっとした思い違い、勘違いも、元をただせば細かな文字の見えにくさにありました。

 皆さんも、身に覚えがあるでしょう? たとえばトリセツを読まなくなる。文庫本を読まなくなる。

 トリセツといえば最近の家電は洗濯機のようなものでさえ、意外と取り扱いが難しいものです。ましてや人間関係や仕事でかけてしまった迷惑は、家電のようにリセットできません。

 体の衰え自体は悪いことではありません。でも、それを放置して見ない振りをしているのはいけませんね。このコラムを読むのも少々つらいのに、老眼鏡を持っていないあなた。今すぐ、眼鏡屋さんにGO!です。

 今どきの眼鏡屋さんには、カラフルな眼鏡がたくさん揃っています。ネックレスタイプなどもあってバリエーションも豊富です。

 老眼を恥じることなんてない。それよりアイラインが妙に太かったり、ヨレていることのほうがずっと恥ずかしいこと。

 それから、文字を読もうとして眉間にシワを寄せたり、「見えないから、お願い」と、人に頼ったり。あるいは、いろんなことに目をつぶって、口先だけで適当なことを言ってしまう失態に比べたら、老眼鏡をかけるほうが、1万倍は得策です。

 それでも老眼という言葉に抵抗がありますか? 特に“老”がイヤ? そんなかたのために、私は「大人め」という言葉をつくりました。老眼鏡をかけたら「おしゃれめ」って、なんかかわいいでしょ。

 日本女性の平均寿命は86.61才ですよ。「人生50年」の時代から考えたら、巷のオバさんたちのほとんどは、「オマエはもう死んでいる」状態って、恐ろしいやら、喜ばしいやら。

 いずれにせよ、この円熟期をどうエンジョイするか。先の長い私たちの一大テーマになりそうですね。オバさん、万歳!

※女性セブン2014年9月11日号

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