国内

朝日新聞が週刊誌の広告掲載拒否 広告主らから疑問の声出る

 8月5、6日の慰安婦検証記事の掲載以降、朝日新聞批判の集中砲火が止まらない。謝罪がないことを非難したジャーナリスト、池上彰氏のコラム掲載拒否が象徴するように、朝日側は批判の声を封じ込めようと躍起になって、かえって自ら批判を広げている(コラムは結局9月4日に掲載)。

 8月28日、木村伊量(きむら・ただかず)・朝日新聞社長の社員に向けたメッセージにも、朝日の体質が色濃く現われていた。メールで社員に通知され、社員以外は見られないようパスワードを打ち込ませる仕組みになっている。メッセージは定期的に配信されるものでタイトルは「風月同天~社長からのメッセージ~」。

 社長メッセージの次の一文を読むと、検証記事は各方面から好評だったようだ。

〈「今回の記事は朝日新聞への信頼をさらに高めた」「理不尽な圧力に負けるな。とことん応援します」といった激励をいただいています〉

 本当だろうか。西日本の販売店関係者がこう話す。

「先日も『祖父の代から40年以上購読してきたがもうやめる。素直に頭を下げられない会社はダメだよ』との電話があった。検証記事後から解約の電話は多い時で1日3~4件。これからさらに増えるかもしれない」

 広告クライアントにも動きが出てきている。ホテルチェーン大手・アパグループの元谷外志雄代表は、朝日への広告出稿を「朝日が謝罪会見するまで取りやめる」と発表したが、同じような不満を抱いている企業は多いという。広告代理店関係者の話だ。

「自社に批判的なタイトルをつけた週刊誌の広告掲載を拒否した件以降、クライアントから『朝日はこれまで企業の不正を散々紙面で追及してきたのに、叩かれる側に回れば広告を載せないとは保身が過ぎる』といった声が上がっている」

※週刊ポスト2014年9月19・26日号

関連キーワード

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト