国際情報

日本は今後ロシアとどう付き合うべきか 長谷川幸洋氏の提言

 今秋に予定されていたロシアのプーチン大統領の訪日が延期された。だが、これで日本とロシアの関係が逆戻りして冷え込んでしまったとみるのは早計だ。
 
 一歩後退には違いないが、日本もロシアもぎりぎりの瀬戸際で関係維持を模索している。むしろ、きな臭さが立ち込める世界で、日本が新しい構想力を示す象徴的な機会になる可能性もある。
 
 日ロ関係が動き始めたのは、9月10日に森喜朗元首相が訪ロしてプーチン大統領と面会してからだ。森はプーチンに安倍晋三首相の親書を手渡し、対話の継続を求めた。プーチンはその場で親書を読み、対話継続に同意したという。すると翌11日、アファナシエフ駐日ロシア大使がロシアの政府系新聞に訪日延期をあきらかにした。
 
 プーチンが森の面会を受け入れたという事実が重要だ。「日本に厳しく対応するばかりではない」というロシア側のサインになっている。
 
 日本のマスコミには、ロシアが北方領土で実施した大規模な軍事演習やウクライナ情勢に関して日本が発動した対ロ追加制裁への報復制裁をとらえて、日ロ関係の悪化を強調する見方が多い。
 
 だが、それだけだと一面的だ。マスコミは政権の危機や苦境をあおり立てるのが大好きである。だから、ウクライナ問題が起きるまで接近を続けていた日ロ関係が一転、冷え込みそうだとなれば、過剰に反応して報じてしまう。
 
 事態を冷静に眺めれば、プーチンは対話の回路もキープしておく意思を示している。さて、そこで本題である。日本は今後、ロシアとどう付き合っていくべきか。

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン