デレク・ジーターは1995年にヤンキースに入団。以来20年の長きにわたって常勝球団の中心で活躍を続け、ヤンキースタジアムで行なわれた今シーズンのホーム最終戦で劇的サヨナラヒットを放ち、現役生活のフィナーレを飾った。
「1976年にFAが導入されて以来、メジャーでは大金を求めて移籍を繰り返すことが常識化しており、1つのチームで現役を貫く選手はごくわずか。しかも常に優勝を求められ、少しでも成績が落ちれば他球団に放出される厳しい環境でプレーし続けてきた。そこに彼の偉大さがあります」(MLB評論家の福島良一氏)
新人王に始まりゴールドグラブ賞5回、シルバースラッガー賞5回、ハンク・アーロン賞2回、WシリーズMVP1回に通算3000本安打など、勲章は数多く、オールスター選出14回は現役最多。まさにヤンキースの生ける伝説だった。
「チームが負ければ、全責任を負って必ず最後までロッカールームに残って辛辣なメディアの質問に答え、反対に勝てばさっさと球場を去って活躍した選手に花を持たせるような男。社会貢献にも積極的で、ニューヨーカー以外からも愛された」(MLBアナリストの古内義明氏)
※週刊ポスト2014年10月17日号