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日本の大学医療トップの東大 情報開示においては最も閉鎖的

 医師の不祥事が世間を賑わすようになった。なかでも高血圧の治療薬・ディオバンの利益相反問題隠蔽、臨床研究の論文のデータ不正操作では逮捕者も出た。舞台となったのは名古屋大、滋賀医大、京都府立医大といった国立、公立の大学だったが、それは氷山の一角に過ぎないのではないか。国公立系の大学や医療機関で働く医師免許保有者に対する懲戒処分を情報公開請求し判明した75件をもとに、ジャーナリストの佐々木奎一氏が大学の情報開示の現状を暴く。
 
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 調査対象の中には「個人情報」を楯に、不開示にしたり処分内容を真っ黒に黒塗りにして、不祥事の内容を伏せているところも多かった。そこで新聞のベタ記事などで、不祥事がわずかでも明るみになっていないか調べたところ、不開示にした法人の大半の医師や医学部教員が悪質な不祥事を起こしていたことが判明した。
 
 例えば、東京大は、角膜医療の専門家で医学部教授が、教授就任のご祝儀の名目で現金100万円を受領し、そのお金を渡した人物に対して大学院入試で便宜を図ったとして、今年3月28日付で諭旨解雇となっている。

 琉球大では、医学部附属病院の男性教員が、2007年から10年にかけ、女性職員に対し複数回にわたって性的嫌がらせをして退職に追いやったり、指導していた女性研究生に性的な発言や嫌がらせを繰り返して停職10か月の処分を受けている。秋田大では、同大医学部附属病院の病院長が、旅費計を不正受給し2012年4月に停職1か月。さらにこの医師は、部下を同僚の面前で侮辱したりして精神疾患にさせた、として諭旨退職させられていた。

 そこで、これらの法人に対し、「不開示にしているのは、大きな不祥事を隠しているのではないか」と問いただした。

 すると、東大は「不祥事等につきましては、すべて報道関係者にお知らせしており、下記ホームページでも一般公開しております」といって、リンク先を貼り付けてきた。しかし、東大のプレスリリースは、処分された教員の学部名すら載せていないので、医学部なのかすらわからない。

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