美に対する意識の高まりは女性だけのことではないよう。お肌の手入れやセンスの良いナチュラルメイクの追究などをさぼっていると美容男子に敗北!なんてこともありあすよ、と語るのはファッションプロデューサーの植松晃士さん。植松さんも感激した男性の美意識の高まりについて聞きました。
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実はご報告したい出来事があります。先日、「美容男子会」に参加したのですが、そこで驚いたのは、男性たちの、美容に対する意識の高さでした。
私自身は、ずっと前からコスメオタク、美容オタクを自認しており、研究に余念がありませんでしたが、趣味を共有できるのは女性だけ。
それが「美容男子会」では、「ふつうに」男同士で美容の会話が成立しているのです。「それは特殊な男性の集まりでは?」と思われるかもしれませんが、とんでもない!
「男性の姿に乙女の心」を宿したかたがたでもありません(笑い)。
年齢は30代前半が中心で、一部上場企業のエリート・サラリーマンらしきスーツ姿の男性が自然にスキンケアの話をしているではないですか。
しかも、皆さん揃いも揃って、お肌ツルツルで色白の、いわゆる陶器肌をおもちなんです。昭和の女性であれば、「博多人形のよう」と、絶賛されたに違いありません。もちろん、美白ケアも完璧だし、眉毛の手入れにしても、やりすぎ感がまったくないんです。
女性のナチュラルメイクが、実は高度なテクニックに裏付けされているように、彼らの眉も実に自然に、洗練された美しさを保っていて、それは見事でした。で、私が何を言いたいかというと、男性が美しくなりつつある今、女性陣も「うかうかしていられませんよ」ということです。
彼らの追い上げのパワーは、まるで戦後の日本が何十年かかけてコツコツとなしえた経済成長を、発展途上国が数年で追い越していく…そんな勢いです。
ある日電車に乗ったら、隣に座っているふつうのサラリーマンに、肌の美しさで完敗する日が、すぐそこまで来ているかもしれませんよ。いかがですか? 闘志が湧きませんか?
中高年女性が「お肌のお手入れなんて面倒くさい」なんて言っていたら確実に彼らに追い抜かれます。その日のために、今夜から、何がなんでもパックに励みましょうね。オバさん、万歳!
※女性セブン2014年10月23・30日号