芸能

清掃員から証券マンに転身した杉村太蔵 「1品加える」実践

清掃員から外資系証券マンに転身した経歴を持つ杉村太蔵氏

 初の著書『バカでも資産1億円 「儲け」をつかむ技術』が話題を集めている杉村太蔵氏(35才)。衆議院議員として4年間の任期を勤め上げ、現在はタレント、投資家・実業家として活躍している。そんな彼の議員になる前のキャリアは意外と知られていない。

 大学中退が決まり、就職活動で連戦連敗が続いた杉村氏。派遣会社に登録し、オフィスビルの清掃員の仕事に就いた。時給は800円だった。その後の転身はドラマチックだ。清掃作業をしていたある日、同じビルに入る外資系証券会社の重役に「君は将来、必ず出世する」と声をかけられ、その会社で働くチャンスを得たのだった。

「石にかじりついてでもクビなるわけにはいきません。ぼくができるのは与えられた仕事ひとつひとつに真摯に取り組むことだけです。とにかく必死に働きました」(杉村氏)

 外資系証券会社では、周囲は一流大学を卒業した優秀な人ばかり。一方、大学中退の杉村氏は「学歴なし」「スキルなし」「コネなし」という“ないない尽くし”だった。

 しかし、「自分にないものを悲観する必要はないと思います。ぼくのようなバカはバカなりに考え、行動することが大切なのです」と杉村氏は語るのだ。

 そのひとつが「1品加える」ことだという。上司から頼まれる雑務の中にも、できることはあると杉村氏は語る。

「例えば、上司から『ボールペン持ってきて』と言われて、黒色ボールペンだけを持っていくようではダメ。黒、青、赤と主要な色を揃え、その場にあれば修正液、さらに蛍光ペンをセットにして『お持ちしました』と見せるのです。『上司のための1品』は、プラス評価になることはあってもマイナスになることはありません」

 つまり、上司が何を求めているのかということをつねに考えながら行動してきたという。こうした心がけなど、出世するためのノウハウを実践し、杉村氏は「雑用係」から少しずつキャリアアップしていった。著書でも、杉村氏のような非エリートがビジネスの現場で勝負するためのさまざまな方法が紹介されている。

【杉村太蔵 すぎむら・たいぞう】
1979年8月13日、北海道旭川市生まれ。1998年4月、筑波大学体育専門学群に入学、2004年3月中退。オフィスビルの清掃員を経て、外資系証券会社に勤務。在職中の2005年9月、自民党公認候補として衆議院議員選挙に立候補、当選(2009年7月で任期終了)。2010年7月、参議院議員選挙に立候補するも落選。現在はタレントとして活躍中。投資家として株式投資で多額の利益を上げる。実業家の一面もあり、2013年5月に立ち上げた商社「杉村商事」の社長でもある。杉村太蔵公式HPはhttp://www.sugimurataizo.com/ 

関連キーワード

関連記事

トピックス

あとは「ワールドシリーズMVP」(写真/EPA=時事)
大谷翔平、残された唯一の勲章「WシリーズMVP」に立ちはだかるブルージェイズの主砲ゲレーロJr. シュナイダー監督の「申告敬遠」も“意外な難敵”に
週刊ポスト
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左/バトル・ニュース提供、右/時事通信フォト)
《激しい損傷》「50メートルくらい遺体を引きずって……」岩手県北上市・温泉旅館の従業員がクマ被害で死亡、猟友会が語る“緊迫の現場”
NEWSポストセブン
財務官僚出身の積極財政派として知られる片山さつき氏(時事通信フォト)
《増税派のラスボスを外し…》積極財政を掲げる高市早苗首相が財務省へ放った「三本の矢」 財務大臣として送り込まれた片山さつき氏は“刺客”
週刊ポスト
WSで遠征観戦を“解禁”した真美子さん
《真美子さんが“遠出解禁”で大ブーイングのトロントへ》大谷翔平が球場で大切にする「リラックスできるルーティン」…アウェーでも愛娘を託せる“絶対的味方”の存在
NEWSポストセブン
ベラルーシ出身で20代のフリーモデル 、ベラ・クラフツォワさんが詐欺グループに拉致され殺害される事件が起きた(Instagramより)
「モデル契約と騙され、臓器を切り取られ…」「遺体に巨額の身代金を要求」タイ渡航のベラルーシ20代女性殺害、偽オファーで巨大詐欺グループの“奴隷”に
NEWSポストセブン
ツキノワグマは「人間を恐がる」と言われてきたが……(写真提供/イメージマート)
《全国で被害多発》”臆病だった”ツキノワグマが変わった 出没する地域の住民「こっちを食いたそうにみてたな、獲物って目で見んだ」
NEWSポストセブン
2020年に引退した元プロレスラーの中西学さん
《病気とかじゃないですよ》現役当時から体重45キロ減、中西学さんが明かした激ヤセの理由「今も痺れるときはあります」頚椎損傷の大ケガから14年の後悔
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 維新まで取り込む財務省の巧妙な「高市潰し」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 維新まで取り込む財務省の巧妙な「高市潰し」ほか
NEWSポストセブン