ちなみに40代半ばの記者は、どのアイテムも鮮明に憶えているが、特に印象深いのは“昔のメイク術”。1970年代のスプーンやヘアスプレーは、メイクに興味津々だが「まだ早い!」と親にブロックされ、親戚の家へ行った際に従姉が鏡に向かっている姿に貼りつき、“スプーンで、くるんとなるんだ~”や“ここでヘアスプレー!?”と、いちいち感心していたし、もちろん1980年代には、ビューラーをドライヤーであたためていた。
しかし、こうした“歴史”を通ってきた人のコメントを見ると「10代からマスカラ、ビューラーは欠かさず、加えてここ数年で様々なまつ毛メイクを試したが、ダメージが大きくてすべて中止。10代からすべてのまつ毛メイクを継続していたら今頃、見る影もなかったと思う」(53歳)や「若い頃から色々なまつ毛メイクで負担をかけていた友人は、今まつ毛をすっぴんにできないらしい」(42歳)というように、厳しい現実と向き合っている。
実際「10代からの“まつ毛メイク”は地まつ毛の負担になると思いますか?」という質問に、85%が「思う」と回答。しかし「10代の頃にまつ毛ケアをしていた」人は、わずか20%で、「現在、まつ毛ケアをしている」人は30%と、メイクとケアのバランスが取れてない人が多く、20代で既に「若いときは化粧をすることに必死でケアをしなかったため、今は抜けやすいしハリもない」(27歳)というコメントをしている人も。
こうした調査結果を受けて、前出・平松さんは「日々のまつ毛ケア」をオススメしている。
「手法やトレンドは時代と共に変化していますが、長い時代にわたって女性たちは、“まつ毛メイク”をはじめとしたアイメイクに力を入れてきました。しかし化粧である以上、どの時代の“まつ毛メイク”も、まつ毛に負担をかけてしまうものが多い。それに対する意識が浸透してきた影響か、“まつ毛メイク”アイテムとともに、まつ毛ケアのアイテムにも進化が見られます。正しくまつ毛のことを知り、きちんとケアをするという意識が重要ではないかと感じます」