国内

アナ雪、花アン、昼顔 「からまる女子」が注目される背景は

「女性たちが世の中を元気にしていく時代です」と品田英雄氏

 昨年話題になった映画やドラマは「女性発」の人間関係や恋愛話で溢れていた。

 ディズニー映画の大ヒット作『アナと雪の女王』、高視聴率を叩き出したNHKの『花子とアン』、既婚女性のW不倫が話題となった『昼顔』(フジテレビ)、“マウンティング女子”という流行語を生んだ『ファーストクラス』(フジ)……。

 これも女性活用の時代、“ウーマノミクス”の影響か。女性の絡みが注目を浴びる現象を<からまる女子>と名付けたのは、トレンドウォッチャーとして知られる『日経BPエンタテインメント』編集委員の品田英雄氏だ。

 2015年も引き続き女性が主導権を握り、男性はますます頼りない存在になってしまうのか。品田氏に占ってもらった。

 * * *
 昨年ヒットした映画やドラマをみると、良くも悪くも女性たちが世の中を元気にしていくんだ――という時代の空気をひしひしと感じます。

『花子とアン』、『昼顔』、『ファーストクラス』(第1期)はいずれも女性脚本家が手掛け、ときに女性同士の微妙な関係も描いています。女性だけしか気付かない世の中の変化を再現することに成功すると同時に、男たちが想像する女性像はとっくに通用しないことを明らかにしました。

 女性同士が順位づけをする行為の「マウンティング」も、女子中や女子高では常にあった話ですが、“見える化”をしたことで改めて女性同士の一歩踏み込んだ関係に驚かされた男性も多いはずです。

『昼顔』では人妻たちの恋愛ニーズを浮き彫りにしました。これまで不倫をテーマにしたドラマといえば、しょせんは作り話で日常生活とかけ離れているから憧れるんでしょ? と男性たちは思ったはずです。

 ところが、フジテレビの情報番組「ノンストップ」が恋する既婚女性を「昼顔妻」と呼んで度々特集を組んだところ、当人たちの投稿が次々と寄せられたのです。

“壁ドン”にときめく女性がたくさん出てきたのも、恋愛に対する再評価がなされているから。リアルな壁ドンのシチュエーションはなかなか考えられませんが、「白馬に乗った王子様は現れず、周囲には頼りない男性しかいない」という女性たちの不満の裏返しともいえます。

関連キーワード

関連記事

トピックス

『マモ』の愛称で知られる声優・宮野真守。「劇団ひまわり」が6月8日、退団を伝えた(本人SNSより)
《誕生日に発表》俳優・宮野真守が30年以上在籍の「劇団ひまわり」を退団、運営が契約満了伝える
NEWSポストセブン
清原和博氏は長嶋さんの逝去の翌日、都内のビル街にいた
《長嶋茂雄さん逝去》短パン・サンダル姿、ふくらはぎには…清原和博が翌日に見せた「寂しさを湛えた表情」 “肉体改造”などの批判を庇ったミスターからの「激励の言葉」
NEWSポストセブン
貴乃花は“令和の新横綱”大の里をどう見ているのか(撮影/五十嵐美弥)
「まだまだ伸びしろがある」…平成の大横綱・貴乃花が“令和の新横綱”大の里を語る 「簡単に引いてしまう欠点」への見解、綱を張ることの“怖さ”とどう向き合うか
週刊ポスト
インタビュー中にアクシデントが発生した大谷翔平(写真/Getty Images)
《大谷翔平の上半身裸動画騒動》ロッカールームでのインタビューに映り込みリポーター大慌て 徹底して「服を脱がない」ブランディングへの強いこだわり 
女性セブン
映画『八日目の蝉』(2011)にて、新人俳優賞を受賞した渡邉このみさん
《ランドセルに画びょうが…》天才子役と呼ばれた渡邊このみ(18)が苦悩した“現実”と“非現実”の境界線 「サンタさんを信じている年齢なのに」
NEWSポストセブン
アーティスト活動を本格的にスタートした萌名さん
「二度とやらないと思っていた」河北彩伽が語った“引退の真相”と復帰後に見つけた“本当に成し遂げたい夢”
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、小泉家について綴ります
《華麗なる小泉家》弟・進次郎氏はコメ劇場でワイドショーの主役、兄・孝太郎はテレビに出ずっぱり やっぱり「数字を持っている」プラチナファミリー
女性セブン
調子が上向く渋野日向子(時事通信フォト)
《渋野日向子が全米女子7位の快挙》悔し涙に見えた“完全復活への兆し” シブコは「メジャーだけ強い」のではなく「メジャーを獲ることに集中している」
週刊ポスト
1966年はビートルズの初来日、ウルトラマンの放送開始などが話題を呼んだ(時事通信フォト)
《2026年に“令和の丙午”来たる》「義母から『これだから“丙午生まれの女”は』と…」迷信に翻弄された“昭和の丙午生まれ”女性のリアルな60年
NEWSポストセブン
6月2日、新たに殺人と殺人未遂容疑がかけられた八田與一容疑者(28)
《別府ひき逃げ》重要指名手配犯・八田與一容疑者の親族が“沈黙の10秒間”の後に語ったこと…死亡した大学生の親は「私たちの戦いは終わりません」とコメント
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト