ライフ

フラッシュ使用時光る犬の目 緑や青、ビーム発射することも

 フラッシュを使って写真を撮ると、目が赤く光ることがある。目が光るのは人間だけではなく犬も光る。犬のしつけ教室・Can! Do! Pet Dog Schoolで科学的な理論に基づく犬のしつけを指導する西川文二氏が、人間の事情とは少し違う、犬の目が光る理由について解説する。

 * * *
 パチリ、パチリと、お正月は写真をたくさんお撮りになったことでしょうな。近頃はもっぱらデジタルってやつで、撮った先から確認、よろしくないのは消去。その消去されるお仲間に、目の色が変わっちゃってる、なんてのがあげられる。

 お正月のごちそうを目の前に、目の色を変えちゃってる、なんて話じゃありませんよ。人間の場合は、赤目ってヤツ。妖怪人間のように、目が赤く光って写る。

 コレ、フラッシュ使用時に起こる。なんでそうなるの! つ~と、暗いところでは光をたくさん取り込もうと、瞳孔が開く。そのとき、瞳孔から見えてるのは網膜。網膜が見えるたって、暗闇の奥を覗くようなモノ、色なんて見えない。

 そこにフラッシュがたかれると、網膜が照らされるんですな。そこに写し出されてくるのは網膜に張り巡らされた血管。そう、あの赤は血管の色なんですな。

 目が光るのは、なにも人間だけじゃない。犬も光る。それも犬の場合は赤だけじゃない。緑や青、あるいは何とかビーム! を目から発射してるように写ることも。

 これまたなんでかっつ~と、犬ってのは、そもそもが夜行性。少ない光でも視細胞が反応できるよう、網膜の下にタペタムっちゅう光の反射板を持ってる。前から来た光に加えて、網膜を通過した光を反射させ、視細胞にその光も反応させる、ってな仕組み。

 ところがこのタペタム、あるのは網膜全体の半分程度。すなわちフラッシュの光が網膜やタペタムまで届き、タペタムの色が写ったときには緑や青に、網膜が写ったときには赤く写る。タペタムの反射光が強い場合は、白く光って何とかビーム! のように写る。

 ところで、話はわかったけど妖怪人間の目は赤じゃないぞ……ですか……れれっ、そうでしたっけ……(目、点になる)。

※週刊ポスト2015年1月30日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン