誰もが自分の部屋にこだわりを持っているものだが、中には部屋ではなくトイレにこだわる人も。神奈川県に住むパート勤務の女性・Kさん(45才)の夫(47才)は、異常なまでにトイレに固執するのだという。
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家を建てるとき、夫が唯一こだわったのはトイレ。設計士とけんか腰で話し合い、確保したのが、4畳半の広さの、まるで書斎よ。
初めてうちに来た人は必ずトイレに通されるんだけど、たいがいは「なんじゃ、これは!」って顔。そりゃそうよ。壁一面が飾り棚になっていて、収集したガンダムグッズとお気に入りの本が天井まで。便器に腰かけたときにくつろげるよう、正面の壁には、はめ込み式のテーブル、その横には茶道具や電動ポット、小型テレビを入れるスペースまであるの。
それこそ、夫が「オレの城」だの「男の隠れ家」だのと呼ぶだけあって、起きると真っ先にトイレ。会社から帰って「ただいま~」と駆け込むのもトイレ。休日ともなると、半日は出てきやしない。
お尻を丸出しにして、紅茶を飲んだり、新聞を読んだり、ゲームしたりしているのが、「最高のくつろぎ」なんだって。
私がトイレに入りたくなってドアをノックしても、なかなか開けてくれないし、やっと出てきても、「いいか。絶対にうんこするな」って、こうよ。
先日なんか、「オレはこっち向いてテレビを見ているから、いいから、ここで用をたせ」って、手招きするのよ。どうしてもトイレから出たくないって。
もう頭にきて、「ふざけんなっ」と首根っこつかんで、トイレから下半身すっぽんぽんの夫を引きずり出したわよ。
※女性セブン2015年2月26日号