この「おわハラ」に対して、警鐘を呼びかける動きがあります。大学、短期大学、高等専門学校で構成する就職問題懇談会では、「大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期変更に係る企業等への要請に関する申合せ」を取りまとめ、2月25日に発表しました。
内容は、【1】就職時期の変更について【2】就職・採用活動の公平・公正の確保について【3】採用選考活動における評価について【4】学生の健康状態への配慮について、という大きく4つの柱からなっています。
そのうち2の「就職・採用活動の公平・公正の確保について」という項目において、職業の選択の自由を妨げる行為やハラスメント的な行為について、厳に慎むように要望が書かれています。具体的には、選考期間開始前の早期の内々定、内定承諾書・誓約書などの意思確認書類を選考期間開始前に提出させること、採用選考時期に長時間拘束するような選考会や行事を実施すること、自社の内々定と引き替えに他社への就職活動をやめるように強要することなどです。
なお、同様に、インターンシップという名のもと、会社説明会や選考のようなことを行うことについても慎むべきだと書かれています。
この申合せの書類は、大学で企業説明会が開催される際に、企業に手渡すように伝えられています。法的拘束力があるわけではないですが、かなり強めのトーンで書かれている書類だと言えます。
問題提起するためのビデオまで作られました。YouTubeで「就活終われハラスメント」で検索してみてください。
「これは“おわハラ”では?」と思ったら、大学のキャリアセンター職員などに相談してみましょう。対応の仕方、上手い断り方などを教えてもらえますよ。就活生の皆さんは、早く内定がほしいという気持ちもあるかと思いますが、とはいえ、自分たちには企業を選ぶ権利があるということに気づいてほしいです。