ライフ

『たけしの挑戦状』には北野映画のエッセンスがつまっている

ファミコンの思い出について語る玉袋筋太郎

 家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」(任天堂)・通称ファミコンが1983年に発売されると、日本中の子どもたちがゲームに熱狂し、社会現象にまでなった。計1200以上のタイトルが発売されたゲームのなかから、お笑いコンビ「浅草キッド」の玉袋筋太郎が師匠の名前を冠したゲーム『たけしの挑戦状』(タイトー/1986年12月10日発売)を紹介する。

 * * *
 オレが最初に紹介するゲームっていったら、やっぱり師匠のゲーム『たけしの挑戦状』。これしかないじゃない。

 このゲームってさ、北野映画のエッセンスが全部つまってるんだぜ。沖縄行ったりとか、街中でヤクザと殴り合いのケンカしたりとか、まんま『ソナチネ』や『アウトレイジ』じゃない!

 じゃあ、早速やってみよう。ええと、これ最初に何やるんだっけ……。確か「げーむをさいかいする」を選んで、そこにいるオヤジを殴ったら……うわっ! いきなりゲームオーバーだよ。たまんないなあ、最高すぎるよ。

 師匠曰くタイトーに行って2時間くらい喋ったらできたゲームらしいけど、う~ん。これはやっぱり大したゲームだ。見てよこの看板、「極東興業」とか「スナックあぜ道」だもん。ネーミングセンスも半端ないよね。

 スナックで酒飲むなんて場面もあるけどさ、今はこんなゲーム出せないんじゃないの? 楽しすぎてもう3杯目だよ。そういや、今オレの芸能活動もスナックを中心にしてるからね、ゲームはすべてに通じるわけですよ。あっ、また飲んじゃったよ。このスナックって『2コン』のマイクでカラオケ歌えるんだよね。ちょっとやってみよう……。「こしょうちゅう」ってオイ!

 いやあ、それにしても主人公が自宅に戻って奥さんに対してやることの選択肢が「かあちゃん ねようぜ」って、すごすぎるでしょ。とりあえず「いしゃりょう はらう」を選んでみるよ。あっ、殴られて死んだ! 難しすぎるよ、ほんと。当時「攻略本を読んでも解けない」って苦情があったらしいけど、納得だね。

 そもそもこのゲームって何するゲームだっけ? えっ、たまたま手に入れた地図を頼りに財宝を探しに行く? そうだったっけ? 攻略本持ってたらちょっと見せてくれない?

●たまぶくろ・すじたろう/1967年生まれ。お笑いコンビ「浅草キッド」のボケ担当。スナック愛好家として知られる一方、かつてMONDO TVで放送されていた『ゲームレコードGP』のMCを務めるなどゲームにも造詣が深い。

撮影■国府田利光

※週刊ポスト2015年4月3日号

関連記事

トピックス

大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
「埼玉を日本一の『うどん県』にする会」の会長である永谷晶久さん
《都道府県魅力度ランキングで最下位の悲報!》「埼玉には『うどん』がある」「埼玉のうどんの最大の魅力は、多様性」と“埼玉を日本一の「うどん県」にする会”の会長が断言
NEWSポストセブン
受賞者のうち、一際注目を集めたのがシドニー・スウィーニー(インスタグラムより)
「使用済みのお風呂の水を使った商品を販売」アメリカ人気若手女優(28)、レッドカーペットで“丸出し姿”に賛否集まる 「汚い男子たち」に呼びかける広告で注目
NEWSポストセブン
新関脇・安青錦にインタビュー
【独占告白】ウクライナ出身の新関脇・安青錦、大関昇進に意欲満々「三賞では満足はしていない。全部勝てば優勝できる」 若隆景の取り口を参考にさらなる高みへ
週刊ポスト
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
《出所後の“激痩せ姿”を目撃》芸能活動再開の俳優・新井浩文、仮出所後に明かした“復帰への覚悟”「ウチも性格上、ぱぁーっと言いたいタイプなんですけど」
NEWSポストセブン
”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン