芸能

スポンサー配慮で「ボカシ」トラブル 優木まおみやマツコ遭遇

 テレビには独特のタブーが存在するが、なかでもNHKを除く民放各社が、もっとも気を使うもののひとつは番組にCMを提供する「スポンサー」である。スポンサーへの配慮は、時に番組を不自然に歪ませる。

 今年2月22日、日曜日の昼間に再放送されていたバラエティー番組『笑ってコラえて! 2時間SP直前SP』(日本テレビ系)で、珍事が起きた。番組は14時15分から放送されていたが、開始から45分後の15時を過ぎてから、出演者のひとりであるタレントの優木まおみの顔に、突然ボカシがかかったのだ。

 これには視聴者も驚いたようで、直後からネット上では「何があったのか」との声が上がった。

 実はこれは、彼女が15時からフジテレビの裏番組に出演していたことによる配慮だった。テレビには同時間帯に複数の番組に出演してはならないという「裏カブリ」と呼ばれる不文律がある。これも番組スポンサーへの配慮の一つなのだが、再放送にもかかわらず、その不文律を守るために出演者の顔に途中からボカシがかかるのは、あまりに不自然ではないか。一方、ボカシをかけたことでトラブルになった例も。

 タレントのマツコ・デラックスの司会で2013年10月、ボカシをかけられた人が業界の裏事情を話すというコンセプトで始まった『マツコの日本ボカシ話』(TBS系)は、初回からいきなり生保レディーが「契約を勝ち取る裏テクニック」として「枕営業」などを告白して大きな話題を呼んだ。

 ところが、番組はこの初回限りで終わってしまう。初回放送後に「全編ボカシという表現・演出方法が局の内規に抵触する恐れがある」との理由で休止が発表され、そのまま終了となったのだ。

 ボカシは、報道番組においては必要不可欠な場合にのみ認められるため、バラエティー番組でも準ずるべきだと局側は説明したが、記者会見では、その裏で生保業界から抗議があったことも認めた。テレビ局の大口スポンサーである生保業界を敵に回したことも、異例の打ち切りの背後にはあったようだ。

※SAPIO2015年5月号

関連記事

トピックス

ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン