機内で発生しやすいのが、気圧の変化による耳の痛み。場合によっては航空性中耳炎が発症してしまうことも。風邪やアレルギー性鼻炎は、旅行前に治療しておく必要があるが、それ以外に機内で耳が痛くなった際に、乗務員がよくやる対処法がある。
「唾液を飲んだり飴をなめたり、あくびで耳抜きをするほかに、機内にあるものを使って対処することもあります。紙コップにペーパータオルを入れて、そこに温かいお湯を注ぐと温かい蒸気が発生します。これで耳にふたをすると、血流が良くなって痛くなくなります。痛くなってしまったら、顎を動かすと耳管が動いて耳が抜けることもあります。
赤ちゃんには飛行機の離着陸時に授乳するといいとも言いますね。ミルクを飲ませることで、耳管が開いて耳抜きできるといいます。離着陸時は眠らせず、ミルクを飲ませてあげるといいかもしれません。泣くのは耳が痛い場合が多いのですが、泣くことで耳抜きしているので、そのときに無理に泣きやまさないほうがいいと聞いたことがあります。ただ、泣きすぎて鼻水が出てしまい、つまってしまうことも。ケースバイケースですね」
困るのが、風邪や花粉症による鼻づまりだろう。息苦しいばかりか、やはり飛行機で中耳炎になりやすい。鼻が詰まりやすい人は、離着陸時に寝てしまうと自発的に耳抜きをできなくなってしまうため、なるべく離着陸時には眠らないように心がけよう。
長時間のフライトは、腰にも負担が大きい。腰痛対策としては、できるだけ同じ姿勢をキープしないこと。膝掛けを丸めて、縦に背骨に当ててストレッチするようにしたり、腰に横に当てて腰に負担がかからない姿勢を取るといい。
「100円ショップなどで売っているペットボトルカバーにテニスボールを2個入れたものを、腰や肩甲骨に当ててぐりぐりマッサージすると気持ちがいいですよ」
最後に、CAが常に携帯する必須アイテムを教えてもらった。