●完全ガード型

 ここまでは、落下させないことを目的としてスマホを襲う悲劇を防ぐ方法を紹介してきた。それでも落ちる可能性はゼロにならない。万が一に備えて、落下しても安心できるケースを選択するのもおすすめだ。

「iPhone6になってから、何度も地面に落としそうになりました。シャツの胸ポケットに入れているのですが、たいして前かがみにならなくても飛び出してくるんですよ。スマホで一番怖いのは、やっぱり液晶に傷がついたりひびが入ること。それが防げるなら、少しくらい高くてごつごつしたケースでも使いますよ。5インチ超えたらケースが多少、大きくても同じですから」(40代男性会社員)

 耐衝撃性が高いスマホケースが使いづらいのは過去のこと。ボタン操作を妨げ不便さを強いるものは減っている。日本工業規格で定められた防塵・防水の保護等級をあらわす「IP」の等級が高く、米軍のMIL規格「MIL-STD-810」に準拠していれば相当に頑丈だと考えていい。ちなみに、Iは防塵でPが防水の等級をあらわし、それぞれ「6」と「8」が最高等級なので「IP86」がもっとも防塵・防水保護の程度が高い。

 これら頑丈で安心なものを探すと1万円超の出費を覚悟せねばならないこともあるが、もし落下で破損したときの修理費用を考えてほしい。たとえば、画面修理にiPhone 6は12,800 円、iPhone 6 Plusなら14,800 円、アップルケアに入っていても7800円かかる。Xperia Z3では3万円以上かかったという報告もある。

 昨年、実施されたスマホトラブルの実態調査によれば、最も多かったのは「破損・水没」だった(KDDI株式会社調べ)。特に40代男性は約5人に1人が破損・水没の経験をしている。転ばぬ先の杖として落下防止対策は急務だろう。

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