ライフ

東京のラーメン新名店 スープの食材を工夫する店が続々登場

『MENSHO TOKYO』の「ラム煮干中華そば」に注目

 日本一のラーメン激戦区・東京で、この1年で新たに参戦した店が続々と行列のできる人気店となっている。オープン直後からラーメン通をうならせている店の味は、既存のラーメンの枠にとらわれない“新素材”への挑戦から生み出されたもの。ラーメン評論家の大崎裕史氏が話す。

「あっさりとした醤油味の清湯やコクのある鶏白湯のブームも続いていますが、一昨年には目立っていなかった食材をスープに使う新店が増えています。中でもインパクトのあるのは、ラムと豚骨のWスープで衝撃をもたらした『MENSHO TOKYO』、貝を使う新魚介系スープで話題の『チラナイサクラ』、スパイスを駆使する『卍力』(まんりき)。

 一方、ラーメン評論家がこぞって推す『葉山』は麺が“新しい”。自家製麺を青竹で踏み、手もみするという手間をかけ、新しい食感を実現しています」

 今回の企画では、大崎氏、青木誠氏、石山勇人氏、小林孝充氏、山本剛志氏ら、名だたるラーメン評論家・研究家が、東京で新しい潮流を生み出しそうな店を厳選した。その中のいくつかをここに紹介しよう。

 まず、選者5人全員が推薦したのは、市ヶ谷の人気店『麺や 庄の』の店主が手掛ける新店『MENSHO TOKYO』(後楽園)。ラムのゲンコツ(大腿骨)と豚骨を香味野菜とともに煮込んだ出汁と魚介系出汁から作るまろやかなスープは、全粒粉を使う細麺との相性が抜群だ。具の主役は大きな煮豚チャーシューと、香りが際立つ賽の目状のラム肉。刻み玉ねぎの食感、柚子の香りも食欲を増進させる。

 御徒町の『チラナイサクラ』は、蛤、あさり、かます干し、鰹節、利尻昆布などでとった出汁と、鶏・豚のガラや豚足で仕込んだ清湯を合わせたスープ。これに3種類の醤油としじみ出汁で作るタレが加わり、魚介と肉の旨みが見事に調和する。低温でしっとりと調理した豚肉、オーブンで焼いた鶏肉など4種のチャーシューも食べ応えがある。選者4人が推す。

 西葛西にある『スパイス・ラー麺 卍力』の動物系出汁と魚介系出汁、さらにオリジナルトマトソース、14種の香辛料をフライパンで合わせて作るスープは唯一無二。激辛ではなくスパイシーな風味の奥にトマトの酸味と甘みが隠れ、奥深い味わいだ。具のパクチーは爽やかな風味を添えるが、苦手な場合はねぎに変更できる。斬新なスープに選者4人が推薦。

関連キーワード

関連記事

トピックス

公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
立花孝志容疑者(左)と斎藤元彦・兵庫県知事(写真/共同通信社)
【N党党首・立花孝志容疑者が逮捕】斎藤元彦・兵庫県知事“2馬力選挙”の責任の行方は? PR会社は嫌疑不十分で不起訴 「県議会が追及に動くのは難しい」の見方も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の打ち上げに参加したベッキー
《ザックリ背面ジッパーつきドレス着用》ベッキー、大河ドラマの打ち上げに際立つ服装で参加して関係者と話し込む「充実した日々」
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン