性格や食物などに思わぬ違いが表れる県民性。実は、肌の状態にも県民性があるのだという。
化粧品メーカー・ポーラは2011年から“いい皮膚の日(11月12日)”に合わせて、都道府県別の美肌調査「ニッポン美肌県グランプリ」を発表している。最新版は、今回は2013年9月~2014年8月の1年間、約59万人の肌データを集計したもので、上位は以下の通りとなっている。
《上位》
1位 島根県 美肌偏差値72.9
2位 高知県 美肌偏差値66.8
3位 愛媛県 美肌偏差値66.2
4位 富山県 美肌偏差値66.1
5位 石川県 美肌偏差値62.1
《下位》
43位 静岡県 美肌偏差値34.2
44位 岐阜県 美肌偏差値33.6
45位 滋賀県 美肌偏差値32.1
46位 栃木県 美肌偏差値31.1
47位 群馬県 美肌偏差値25.6
ちなみに、1位は島根県だが、その隣にある鳥取県は20位、山口県は32位となっている。肌荒れの主原因とされる紫外線に直結する日照時間に大差があるとは思えないのにどういうことなのだろうか。
美肌かどうかは、角層細胞、キメが整っているか、シミ、しわ、ニキビのできにくさと潤いの6部門で判断できる。これに環境も影響を与えていると考えたポーラは、日本気象協会と共同研究を実施した。
「水蒸気密度、日照時間、肌を乾燥させる風、これに生活習慣を加えた4つがトータル的にバランスの良い県ほど、肌のコンディションの良い人が多いということがわかったんです」(ポーラのアンチエイジング美容研究室主任研究員・山川弓香さん)
あおいクリニック銀座・院長で、美容皮膚科医の中野あおいさんはこう分析する。
「1位の島根県はじめ、比較的上位に日本海側の県が多いのは、太平洋側に比べて紫外線量が弱く、適度な湿度があるためでしょう。総合的にみて、これらの県は美肌に適した環境にあるといえます」
一方、2年連続で最下位となった群馬県については、「日照時間の長さとともに、山からの“からっ風”も原因のひとつと考えられます」と中野さんは言う。
ちなみに肌荒れ原因の1つである“からっ風”をポーラでは、“肌荒風”と命名している。
※女性セブン2015年6月18日号