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2015.06.22 16:00  週刊ポスト

酒鬼薔薇 1冊目はノンフィクション、次は小説と出版社に提案

 日本中を震撼させた神戸連続児童殺傷事件(1997年)の犯人「少年A」の手記『絶歌』(太田出版)が6月11日に刊行された。翌日、被害者遺族は「重大な二次被害を受ける」と出版社に抗議し、本の回収を申し入れ、一部の書店では販売を自粛する動きも出た。

 2012年冬、Aは大手出版社・幻冬舎の見城徹・社長に宛てて自筆の手紙を出した。関係者が話す。

「手紙には社長へのラブコールとともに“自分の本を出したい”との強い思いが綴られていたそうです。社長は、過去に殺人犯の手記を編集した経験のある編集者ら数人のチームを立ち上げた。2013年にはAが会社を訪れ、社長らと直接打ち合わせもしています。そのなかで、Aから“1冊目はノンフィクションがいいが、次は小説を書くことも考えている”という提案があったようです」

 当の見城氏は『週刊文春』のインタビューでこう語っている。

〈(Aは)「とにかく書きたい。書かずにはいられない」という感じだった。それで、彼にはまず「匿名で小説を書かないか」と伝えた(中略)彼も一時期は乗り気になって、小説のペンネームを考えてきた〉

 ところが、手記の出版には社内外から異論が出るようになったという。

「編集に携わった社員も“あまりに自己愛が強くて、文章は自己陶酔が激しい。悔悟の気持ちがどれほどあるのかわからない”という印象を抱くようになったといいます。また、手記の発表は幻冬舎と付き合いのある小説家らからの反発も予想されました」(同前)

 見城氏が語ったところによると、最終的に幻冬舎は出版を断念し、見城氏は旧知の太田出版の社長をAに引き合わせ、今回の出版に至ったとされる。

※週刊ポスト2015年7月3日号

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