この件について水野氏に電話で問い合わせると、次のように答えた。
「そのハガキは8000枚のうち1枚だけミスで送ってしまったもので、福嶋さんとお送りした方にはもうお詫びをしています。そのうえで、『こんなことで若い人が躓(つまず)くのはもったいないので頑張ってほしい』と逆に応援の言葉をいただきました。申入書に書いてあることがすべてなので、そちらをご覧ください」
「申入書」とは、6月23日付で水野氏が我孫子市議会の議長と副議長宛に送った「早川真議員に対する発言撤回等申入書」のことである。そこには、
〈生前に福嶋氏の奥様が当職の後援会のメンバーという立場から、当職に対して氏名や連絡先住所等を渡して下さった名簿を、当職のスタッフの1人が誤って手書きで記載してしまったものが、上限8000枚の公選ハガキの中に1枚だけ紛れ込んでしまった可能性が考えられます〉
とある。さらにハガキの受取人は〈福嶋氏の奥様とごく親しい市民の方ですから、当然ながら福嶋氏の奥様が亡くなったことを既に知っており、推薦人欄の記載が誤記であることを容易に判別することが出来る〉として、公選法に抵触しないと主張している。さらに早川議員の発言は名誉棄損に当たるから撤回せよと抗議したのである。
この問題について千葉県選挙管理委員会に問い合わせると、「司法の判断になる」との回答だった。
一方、早川市議は困惑を隠せない様子だ。
「公選ハガキの印刷などは私費ですが、郵送料は公費。その推薦人に故人の名前があること自体、大きな問題のはずです」
※週刊ポスト2015年7月10日号