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認知症は食の影響も大きい 圧倒的に不足しているのは魚と野菜

 認知症には、脳の老廃物であるアミロイドβの蓄積などが原因の“アルツハイマー型”、脳梗塞・脳出血が引き金になる“脳血管性”などがあり、いずれも食生活が大いに関係しているという。

 認知症になりやすい食を控え、脳によい食を摂るには? 浴風会病院の精神科医で認知症介護研究・研修東京センター運営委員の須貝佑一さんに聞いた。

「カロリー過多は活性酸素を増やし、脳の老廃物蓄積を促進すると考えられ、多くの調査でも認知症発症リスクを上げるという結果が出ています。また塩分過多の食生活は血管をもろくして、脳血管障害を引き起こしやすくします。

 逆に圧倒的に不足しているのは魚と野菜。魚の脂には、脳の機能を正常に維持するのに必須の栄養素、オメガ3が豊富。また野菜には、脳や体を酸化から守る抗酸化成分、認知症原因物質を抑制すると言われる葉酸などが多く含まれます」

 認知症予防にもう一つ重要なのは、“偏らない”こと。

「たとえばカロリーを気にして敬遠しがちな肉には、脳の神経細胞の素になるトリプトファンや、記憶・集中力をアップするアラキドン酸も多く含まれています。カロリー過多に注意しながら、バランスよく摂ることが大切です。

 認知症予防の研究により、様々な食材の効能が話題になりますが、一つの食材だけで改善するものではありません。脳によい栄養素、食生活を理解し、“摂取する”“控える”ことを意識した日々の積み重ねが予防につながるのです。

 認知症のリスクを高める糖尿病、高血糖を防ぐためにも、野菜から食べ始めるといった食べ方の工夫も大切です」(須貝さん)

※女性セブン2015年7月9・16日号

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