夏の甲子園で全49代表が登場し、その半分が甲子園を去った。今年も彼らが残した言葉のうち印象的なものを紹介しよう。(取材・文=フリーライター・神田憲行)
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北海(南北海道代表)・鎌仲純平主将
「守備長いな、自分が内野だったら投手に声かけて助けられたと思うと、悔しいです」(10点を奪われた5回にレフトを守っていて)
岐阜城北・鷲見直輝投手
「球場の雰囲気が地方大会と全然違った。来てる人の数が今までと違い、押されるようだった」(開幕第二戦目を戦って)
宮崎日大・榊原聡一郎監督(9回2死から途中降板した杉尾剛史投手を登板させた)
「うちのエースは杉尾なんで、杉尾に最後を締めて欲しかった。(伝令も送った)最後だけは思い切って投げろと伝えました」
専大松戸(千葉代表)・持丸修一監督
「悔しい場面は見あたらないですね。全然悔いは無いですね」
霞ヶ浦(茨城代表)・保立凌選手(主将が発熱のためベンチ入り出来ず、代理主将を務めた)
「宿舎に帰ったら(主将に)ごめんなっていいます。お前を甲子園に立たせてやれなくてごめんなっていいます」
鳴門(徳島代表)・堀皓貴主将
「勝ちたかったんですが、甲子園で試合ができて想い出ができました。去年は点が取れなくて悔しかったんですが、今年は取れた」(終始笑顔で)
静岡・安本竜二主将
「力不足ではないと思うんですが、力を出せなかった」
今治西(愛媛代表)・杉内洸貴選手
「(3回からリリーフ登板)ベンチから開き直って投げろと言われたので、開き直って投げました。(清宮君に他の選手にはない特別なオーラは感じたか)それはあんまり」
明徳義塾(高知代表)・馬淵史郎監督
「(初戦突破16連勝の記録が途絶えた)そらどっかで負けるでしょう。暑い、精一杯や。精一杯やった、あんまり悔しくない。ついてないという感じやった。最初から継投考えないといかんようなら、甲子園では勝てんのよ。出直して来ますわ、来春出て来られるかわからんけど。もう勘弁して、負けたらしんどい(笑)座りたい(お立ち台に座って)あと1点取っとたら勝っとった。(また連勝目指しますか)優勝目指します。今年定年やけど、食うていかんといかんから監督は続けます(笑)でも来年優勝できたら、監督辞めてもエエで。優勝したいわあ。もう勘弁して、負けたらしんどいて(笑)」(「勘弁して」と言いながら、最後まで取材にお付き合いしていただきました)
比叡山(滋賀代表)・河合拓己主将(大会前に打球が当たり右頬を骨折。試合は9回に代打で登場して同点タイムリーを放つ)
「無我夢中で打ちました。狙い球とかありません。自分的には悔しい敗戦ですが、チームはここまで来れて悔いはない」
白樺学園(北北海道代表)・戸出直樹監督(伝統校・下関商と延長11回サヨナラ負け)
「最後の最後、伝統の粘り強さなのか内野の間を抜かれた。(ウチが)ヒットかな?と思った打球も取られた。守りも伝統の粘り強さがあった」
智弁和歌山・高嶋仁監督(初回2点先制しながら7失策で逆転負け)
「見ての通り。あんだけ(エラーを)やってくれたらどうしようもないでしょう。長いこと監督やってるけど、7つもエラーすんのは記憶にないね。守りのチームが守れんかったら、こうなりますよ。自滅です。監督が歳取ったんか、甘くなったのか、どっちかでしょう」(69歳。この後、勇退報道が出る)
天理(奈良代表)・斎藤祐羽投手(エースだが奈良大会前に中指を骨折。奈良大会で投げず、この試合でもレフトを守っていた)
「監督からまず1回戦しっかり勝って、2回戦で投げられるようにしとけと言われていました。(レフトからの返球で走者を本塁で刺す)自分がチームに迷惑かけていたんで、あそこでアウトできて嬉しかったです」
中越(新潟代表)・雪野敏和投手(8回にリリーフ登板するが9回にサヨナラ負け。試合後は顔を覆って椅子に座り込んで泣いていた)
「(いまの心境は)*%$#¥!!くっそ!」(最初の言葉は何を言っているのかわからなかった。涙と汗が泥に混じって滴り落ち、小さな黒い水たまりを作っていた)
明豊(大分代表)・前田剛投手(6回途中降板する際に帽子を脱いでマウンドに一礼した)
「無意識のうちにやってました。今までやったことないです。甲子園のマウンドは自分を成長させてくれたから、感謝したかった」