さて、ここからが本題。マンションを探しているあなたが、C業者のように相場の2割安で物件を購入できる可能性はあるのか? ハッキリ言って、ほとんどない。ただ、ひとつだけ方法がある。
それは、あなたも担ボーを出せばいいのである。A業者の担当者からすると、担ボーはC業者とあなたのどちらからもらってもOK。エンドであるあなたからもらった方が自分の会社にバレにくい分、喜ぶかもしれない。
あなたは担ボーを3%払っても、C業者と同じく相場の17%安水準で物件が買える。ただ、難しいのはエンドであるあなたが「業者並み」に扱ってもらえるか。つまり、本当に相場の2割安の物件を持ってきてくれるか、ということだ。不動産業者間の取引では「騙されたほうが悪い」というのが常識。だから、物件の見極めは慎重である。
しかし、諦めることはない。あなた自身が、相場観を掴んでおけばよいのだ。そうすれば、騙されることはない。
相場観は、エンドでも十分に養える。むしろ、地域限定になれば「買いたい」という本気の眼で市場をウォッチングしているアマチュアのほうが、生半可なプロよりも相場観は深くなっている場合が多い。「このエリアで買いたい」というのをしっかり決めて、半年以上流通物件の動きを追い続ければ、相場観はだいたい身に着くはずだ。
あとは、信頼できる担当者を探し出すこと。実は、これがいちばん難しい。
非常に残念なことながら、不動産仲介の世界は慢性的に人手不足だ。これは量ではなく質の問題。だから、キチンとあなたのニーズが理解できて、ある程度誠実に取引する担当者に出会うまでには、それなりの努力が必要。これは市場ウォッチングと並行しながら、ターゲットエリアの不動産屋を回るしかないだろう。