芸能

24時間テレビ なぜジャニーズグループが起用され続けるのか

 今年で38回目を迎える『24時間テレビ 愛は地球を救う』(日本テレビ系)。この番組の盛り上げ役として欠かせない存在が、メインパーソナリティーだ。TOKIOが起用された2003年以降、これまでジャニーズ事務所のタレントがそのポジションを守り続けており、今年はV6とHey! Say! JUMPが担当する。彼らジャニーズグループが毎回、この大型番組に起用され続けているのはどうしてなのだろうか? テレビ解説者の木村隆志さんに話を聞いた。

 * * *
 ジャニーズ事務所のタレントがメインパーソナリティーに起用され続けている理由は、大きく3つあると思います。

 まず挙げられるのは、彼らが幅広い年齢層に支持されていて、すでに一定の固定人気を獲得しているという点です。それぞれのグループに固定ファンが付いていて、ジャニーズ全体が好きだという人も多い。最近は三世代でジャニーズファンという親子も珍しくありません。熱烈なファンが多いので、会場や募金会場の熱気を生み出してくれるという側面もあります。

 2つ目は、「数の論理」です。最近のあらゆるエンターテイメントは、出演者の数が多ければ多いほど賑やかで良いという潮流があります。チャリティー番組は海外の例を見てもわかるように、出演者や協賛者の数というものが特に重要視されています。ジャニーズは一つのグループだけでもメンバーが何人もいるうえ、一人ひとりの個性も視聴者によく知られています。

 24時間テレビにはシリアスなものからお笑いまでいろんな企画がありますが、それぞれのコーナーに適材適所で振り分けることができるのも、数が揃っているからこそのメリットだと思います。今年は初めて2グループでメインパーソナリティーを務めますが、これも出演者の数を増やしてスケール感を出したいという番組サイドの狙いからでしょう。

 3つ目の理由は、ズバリ言ってしまえば「かわりがいない」ということです。みんながよく知る存在で、体を張れて、爽やかな笑顔を見せ、歌やトークで盛り上げられて、時には涙を見せる。これらすべての条件を揃えているのは、ジャニーズのグループだけだと思います。ジャニーズ以外の男性グループは、ファンの人気はあるけれど、一般の認知度が低い。飽和状態にある女性アイドルグループは、ビジネス要素が強く、チャリティーというコンセプトに合わない。俳優さんたちは、「根はいい人」というイメージが付いてしまうことから敬遠しがち。お笑い芸人ではシリアスな内容や感動的な演出にハマりにくい。そう考えると、ジャニーズタレント以外の適役はいないということになります。

 ジャニーズのタレントだけがメインパーソナリティーとして起用され続けるのは、彼らが番組に不可欠な存在として認められているからでもあります。ここに述べた3つの理由から、ジャニーズを中心に据えたほうが番組として安定感のあるものになるのは間違いありません。2002年まではそういう年も多かったのですが、24時間テレビに彼らがいなかったとしたら、とても寂しい番組になると思いますよ。

関連記事

トピックス

高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
阿部なつき(C)Go Nagai/Dynamic Planning‐DMM
“令和の峰不二子”こと9頭身グラドル・阿部なつき「リアル・キューティーハニー」に挑戦の心境語る 「明るくて素直でポジティブなところと、お尻が小さめなところが似てるかも」
週刊ポスト
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン