国際情報

胡錦濤氏・前側近令計画氏 27人と姦通し手当16.8億円渡した

 中国共産党には反腐敗キャンペーンで逮捕された幹部が数々いるが、とりわけ酷かったのが令計画だ。一体何をしたのか、ジャーナリストの相馬勝氏がレポートする。

 * * *
 筆者の手元に1枚の中国共産党の内部文書がある。胡錦濤・前国家主席の側近中の側近で、「党の政治規律や規則、組織の規律の厳重違反」などの罪状で、7月下旬に党籍を剥奪された令計画・元党中央弁公庁主任に関するもの。令計画は少なくとも27人の女性と姦通し、7人の愛人を囲い、5人の私生児をもうけていたという報告書だ。

 党中央政治局会議で発表された罪状は党規律違反など6か条に及ぶ。そのなかでも特に異例なのは「多数の女性と姦通し、権色交易(女性を貢ぎ物として幹部に捧げる)を進めた」というものである。

 これまで反腐敗キャンペーンで逮捕された幹部の罪状のなかでも「姦通」は珍しくないが、「権色交易」という罪状が出てきたのは初めてだ。それだけ、令計画が多数の女性を汚職の道具に使っていたことを表している。

 また、令計画自身も日本の官房長官に当たる中国共産党中央弁公室主任という絶大なる権力を利用して、多数の女性を弄んできた。北京の消息筋は「その数は少なくとも27人で、これらの具体的な数字は当局が押収した計画の日記に記されていた」と明かす。

 当局に押収された日記は1999年10月、党中央弁公庁研究室主任に就任したときから、身柄を拘束された2014年末までの分で、事務能力があり、勤勉な計画らしく、身辺の出来事を細かく記述しているという。

 令計画は胡錦濤主席の側近として、分刻みのスケジュールをこなす忙しさだったが、女性らとの密会は仕事が終わったあとの未明の時間で、毎週2回と決まっており、その後、中南海に戻り、午前7時からの党の会合を主宰していた。驚くべきタフネスぶりだ。

 7人の愛人には毎月、手当を渡していた。2003年7月から2012年2月までの約8年半の間に、それぞれ600万元(約1億2000万円)から1200万元(約2億4000万円)とまちまちだった。

 女性たちに渡した手当の合計は8400万元(約16億8000万円)という膨大な額だ。これらの愛人との間に5人の子どもをもうけており、愛人や私生児の生活費のために、汚職に手を染めていたともいえるだろう。

※SAPIO2015年10月号

トピックス

上原多香子の近影が友人らのSNSで投稿されていた(写真は本人のSNSより)
《茶髪で缶ビールを片手に》42歳となった上原多香子、沖縄移住から3年“活動休止状態”の現在「事務所のHPから個人のプロフィールは消えて…」
NEWSポストセブン
ラオス語を学習される愛子さま(2025年11月10日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまご愛用の「レトロ可愛い」文房具が爆売れ》お誕生日で“やわらかピンク”ペンをお持ちに…「売り切れで買えない!」にメーカーが回答「出荷数は通常月の約10倍」
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《10代少女らが被害に遭った“悪魔の館”写真公開》トランプ政権を悩ませる「エプスタイン事件」という亡霊と“黒い手帳”
NEWSポストセブン
「性的欲求を抑えられなかった」などと供述している団体職員・林信彦容疑者(53)
《保育園で女児に性的暴行疑い》〈(園児から)電話番号付きのチョコレートをもらった〉林信彦容疑者(53)が過去にしていた”ある発言”
NEWSポストセブン
『見えない死神』を上梓した東えりかさん(撮影:野崎慧嗣)
〈あなたの夫は、余命数週間〉原発不明がんで夫を亡くした書評家・東えりかさんが直面した「原因がわからない病」との闘い
NEWSポストセブン
テレ朝本社(共同通信社)
《テレビ朝日本社から転落》規制線とブルーシートで覆われた現場…テレ朝社員は「屋上には天気予報コーナーのスタッフらがいた時間帯だった」
NEWSポストセブン
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまのラオスご訪問に「感謝いたします」》皇后雅子さま、62歳に ”お気に入りカラー”ライトブルーのセットアップで天皇陛下とリンクコーデ
NEWSポストセブン
竹内結子さんと中村獅童
《竹内結子さんとの愛息が20歳に…》再婚の中村獅童が家族揃ってテレビに出演、明かしていた揺れる胸中 “子どもたちにゆくゆくは説明したい”との思い
NEWSポストセブン
日本初の女性総理である高市早苗首相(AFP=時事)
《初出馬では“ミニスカ禁止”》高市早苗首相、「女を武器にしている」「体を売っても選挙に出たいか」批判を受けてもこだわった“自分流の華やかファッション”
NEWSポストセブン
「一般企業のスカウトマン」もトライアウトを受ける選手たちに熱視線
《ソニー生命、プルデンシャル生命も》プロ野球トライアウト会場に駆けつけた「一般企業のスカウトマン」 “戦力外選手”に声をかける理由
週刊ポスト
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン