「延長11回2アウトからニールにサヨナラホームランを打たれんです。177球も投げていたので悔しかった。あの一球だけはどうしても忘れられない」
西口の思い出は全て西武と共にある。FA権を得ても、移籍しようと思ったことは一度もなかったという。
「西武以上の場所はありません。入団1年目から東尾(修)監督が起用してくれて、森(繁和)コーチや捕手の伊東(勤)さんにも鍛えてもらいました。西武で良い監督、コーチ、仲間と出会ったおかげで今の自分がある。FA? メジャー? 考えたこともありません」
引退会見では「今後のことは未定」と語った。「しばらくは何も考えずに過ごしたい」という。
「嫁には“まだ人生の半分、ここからの方が大事よ”って言われてますけど、本当にノープラン。まァ、ゆっくり考えますよ」
●西口文也(にしぐち・ふみや)/1972年和歌山県生まれ。1994年、立正大学から西武ライオンズにドラフト3位で入団。西武一筋21年間で数々のタイトルを獲得。1997年には沢村賞・MVPをダブル受賞。通算成績は436試合に登板、182勝118敗6セーブ、防御率3.73。
撮影■藤岡雅樹
※週刊ポスト2015年10月30日号