ライフ

唯一合格の滑り止めを「クズ」と父激怒 息子は引きこもりに

 受験の失敗が原因で、引きこもりになってしまうケースは少なくないという──。49才の主婦・Kさんは、自分の息子の引きこもり体験を告白する。

 * * *
 私には3人の息子がいます。上の2人は名門大学を出て、一流企業に勤める夫と同じような道を歩みましたが、三男は大学受験に失敗しました。唯一合格した滑り止めは、「そんな大学はクズだ!」と夫が激怒。浪人をさせて再チャレンジさせたのですが、翌年も不合格。三男は引きこもりになってしまいました。

 部屋にいる息子に話しかけても返事がなく、携帯電話にも出ません。夫が叱るようにドア越しに呼び掛けると、庭になにかが落ちる大きな音がしました。下を見ると、参考書などの勉強道具が、窓から投げ捨てられていました。息子が家で暴れるようになったのは、それからです。壁や家具を壊すようになりました。

 ある時、耐えかねた夫が、ドアを蹴破り、息子を部屋から引きずり出そうとしました。すると息子は、

「おれはクズだ。なんでこんな出来損いに産んだんだ! 生まれなきゃよかった!」

 と叫びながら、夫に殴りかかってきたのです。そこではじめて夫は、息子を追いつめたのは自分だと気づいたようでした。

 あざだらけの顔で「申し訳なかった」と頭を下げましたが、息子はさらに夫を殴り飛ばしたのです。壁に叩きつけられた夫は、頭から血を流しつつ、「殴りたいだけ殴れ。おれが悪かった」と謝り続けました。私は泣き崩れた息子を抱きしめ、救急車を呼びました。

 その後、落ち着いた息子と、家族で話し合いをしました。息子のやりたかった夢などを聞きながら、息子とこうやって向き合ったのは、中学生以来だと気づきました。無精ひげが伸びて完全に大人の姿になった息子を見つめながら、改めて、自分たちがいかに三男をきちんと見ていなかったのか、反省させられました。これからは、息子の意思を尊重しながら、サポートしていくつもりです。

※女性セブン2015年11月5日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

2026年1月2日、皇居で行われた「新年一般参賀」での佳子さま(時事通信フォト)
《礼装では珍しい》佳子さまが新年一般参賀で着用、ウエストまわりに“ガーリー”なワンポイント 愛子さまは「正統的なリンクコーデ」を披露
NEWSポストセブン
イスラム組織ハマスの元人質ロミ・ゴネンさん(イスラエル大使館のXより)
「15人ほどが群がり、私の服を引き裂いた」「私はこの男の性奴隷になった…」ハマスの元人質女性(25)が明かした監禁中の“惨状”
NEWSポストセブン
中国出身の女性インフルエンサー・Umiさん(TikTokより)
〈抜群のスタイルとルックスが一変…〉中国人美女インフルエンサーが示唆していた「潘親方(特殊詐欺グループのボス)」との“特別な関係”とは《薬物検査で深刻な陽性反応》
NEWSポストセブン
2020年に英王室から離脱したヘンリー王子とメーガン夫人(時事通信フォト)
「とんでもない赤字だ」メーガン夫人、4年連続「嫌われセレブ」1位に…金欠報道の“深刻度”
NEWSポストセブン
立川志らく氏(左)と貴乃花光司氏が語り合う
【対談・貴乃花光司氏×立川志らく氏】新大関・安青錦に問われるものとは?「自分の相撲を貫かなければ勝てません」“師匠に恵まれた”ことも一つの運
週刊ポスト
SNS上で拡散されている動画(Xより)
「“いじめ動画”関係者は始業式に不参加」「学校に一般の方が…」加害生徒の個人情報が拡散、YouTuberが自宅突撃も 県教委は「命にかかわる事態になりかねない」《栃木県》
NEWSポストセブン
女優・羽野晶紀と和泉元彌の母の節子さん(右・時事通信フォト)
《女優・羽野晶紀“嫁姑騒動”から24年目 の異変》元日に公開された和泉節子さんとの写真から伝わる「現在の距離感」
NEWSポストセブン
命に別状はないとされている(TikTokより)
「クスリ漬けにされていたのでは」変わり果てた姿で発見された中国人インフルエンサー、薬物検査で陽性反応…肺感染症などの診断も【カンボジアの路上でホームレス状態で見つかる】
NEWSポストセブン
SNS上で拡散されている動画(Xより)
【栃木県・県立高校で暴行動画が拡散】学校の周りにインフルエンサーが殺到する事態に…県教育委は「命にかかわる状況」 弁護士は「典型的ないじめの構図」と指摘
NEWSポストセブン
中居の近影をキャッチ(2025年12月下旬)
《ゴルフ用ウェアで変装して百貨店に…》中居正広、外出頻度が増えている 表舞台では“盟友たち”が続々言及する理由
NEWSポストセブン
16年ぶりに写真集を出す皆藤愛子さん
16年ぶり写真集発売の皆藤愛子 「少し恥ずかしくなるくらいの素の姿や表情も、思い切って収めていただいています」
週刊ポスト
米国によってニコラス・マドゥロ大統領が拘束された(時事通信フォト)
《大統領拘束を歓迎するベネズエラ国民の本音》「男女ともに裸にし、数日間眠らせず、窒息を繰り返させる…」国連に報告されていた“あまりに酷い拷問のリアル”
NEWSポストセブン