ライフ

『孤独のグルメ2』 ラーメンと水の記述など共感する名言続出

【マンガ紹介】『孤独のグルメ2』/久住昌之・谷口ジロー/扶桑社/994円

 松重豊さん主演ドラマもシーズン5に突入した『孤独のグルメ』。個人で貿易商を営む中年男・井之頭五郎(下戸)が今の気分にジャストな店を探して彷徨い、注文に迷い、食べる順番を考え、いざ食べる…そんなグルメ漫画です。

 第1巻発売からなんと18年ぶりに新刊が発売! 1巻を繰り返し読んでいたのでさほど久々感はないのですが、やっぱり新作が読めるのは、そして五郎さんとの再会はうれしい限り! 独り身(過去に女優とのロマンスあり)の寂しさと自由を同時に引き受けている五郎さんは、マイベストオブ中年男性キャラの一人。基本ジェントルなのに、ふいに正義感に火がついて店主や客とケンカになるのもいいんです。

 さて今巻で五郎さんが食べるのは、静岡の汁おでん(汁がカラシ!)、鳥取市役所のスラーメン(うどんつゆ+ラーメンの麺)、思い出の地・パリで食べるアルジェリア料理(結局汁と米!)などなど(実名は出てきませんがモデル店あり)。頼み過ぎて失敗したり、〈この組み合わせ最強〉と一人ご満悦だったり、一回一回のごはんに全力で挑むのが五郎流。

 一人飯なのでほぼモノローグで構成されていますが、〈ラーメンの後の口直しの水って ラーメンの一部というくらいうまい〉など「しょっぱくて脂っぽくて熱いスープの後の冷たい水のことでしょ!? わかるわかる!!」と思わず五郎さんに話しかけたくなる名言続出です。とりあえず、駒沢公園の煮込み定食はすぐ食べに行く所存です。

(文/門倉紫麻)

※女性セブン2015年11月5日号

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン