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日本郵政株 上場日の11月4日には相場全体高くなるとの見方

 日本郵政グループ3社(日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険)の超大型IPO(新規上場)が11月4日に迫り、市場の期待も高まる一方だ。

 売り出し価格はゆうちょ銀行が1株1450円、かんぽ生命が同2200円と決まった(日本郵政の売り出し価格は10月26日に決定)。今回売り出される株数は日本郵政が4億9500万株、ゆうちょ銀行が4億1244万株、かんぽ生命が6600万株。最低売買単位はいずれも100株となっている。

 ブルームバーグによれば、上場前の株式を相対(当事者間)で取引する「グレーマーケット」では、かんぽ生命が2290円、ゆうちょ銀行が1510円といずれも売り出し価格を上回る高値をつけており、期待の高さが見て取れる。
 
 中でも売り出し株数の少ないかんぽ生命に人気が集中している。株式評論家の植木靖男氏は、「ある大手証券では『かんぽ生命は諦めてほしい』と顧客に説明するほど申し込みが殺到した。それに漏れた人たちが初日から買ってくるに違いない」と見る。
 
 個人投資家だけではない。日経CNBCコメンテーターを務める平野憲一氏(ケイ・アセット代表)はこう語る。

「今回は国内割り当て分の95%が個人投資家向けということもあり、公募で買えなかった機関投資家が上場後に買ってくることは十分予想される」

 それだけの人気なら初値は大幅な上昇も期待される。「東京IPO」元編集長の西堀敬氏の見方はこうだ。

「近年の大型IPOを見ていくと、公募価格に対する初値の上昇率はリクルートホールディングスが2.3%、サントリー食品インターナショナルが0.6%、日本航空が0.5%。これだけの大型株ですから大幅な上昇は期待できませんが、少なくとも初値割れはないと見ています」

 ましてや「市場関係者の多くが11月4日は相場全体が高くなると見ている」(前出・植木氏)というように、郵政株を巡る売り買いが交錯する中、郵政株で儲けた投資家が他の銘柄を物色するような動きも高まることで、市場の盛り上がりは最高潮に達するだろう。

※週刊ポスト2015年11月6日号

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