芸能

川島なお美さん 手術遅かったとの指摘は間違いと近藤誠医師

「もっと早く手術していれば…」の指摘は正しいのか

 9月24日、川島なお美さんが胆管がんで54歳にして亡くなった。川島さんが胆管がんと診断されたのは昨年8月のことだが、その翌月に近藤誠医師のセカンドオピニオン外来を訪れていたことがわかった。

 近藤誠医師といえば、手術も抗がん剤も患者にとって有害だとする「がん放置療法」で知られる。他臓器に転移しないがんを「がんもどき」と名づけ、治療せずに放っておいた方が長生きできるというのだ。

 そんな近藤医師から川島さんはどんなセカンドオピニオンを受けたのだろうか。取材にあたり、近藤医師は患者のプライバシーに関わること、亡くなった人に対する守秘義務は生じないことを説明した上で、「話しておかなくてはならないことがある」と取材に応じてくれた。

「テレビの報道を見ていると、もっと早く手術していればとか、抗がん剤治療を受けていれば助かったのに、という趣旨のコメントが目立ちます。これでは視聴者が誤った認識に誘導されてしまうと危惧を抱いています。川島さんのケースから明らかなことは、手術が遅かったことではなく、手術をしても救えなかったという事実です。なぜそこを誰も突っ込まないのでしょうか」

 川島さんは一昨年の8月半ばに人間ドックのPET-CTで胆管がんを発見された。近藤医師のセカンドオピニオン外来にはCT画像などの検査データを持参していた。近藤医師のセカンドオピニオンはいかなるものだったのか。

「その時点で症状は出ていなかったのですが、確かにがんだとわかりました。胆管がんは肝臓、膵臓などと並んで予後の悪いがんのひとつです。症状がなくても、いずれ転移が出てくる可能性が高い。

 考えられる治療法は4つ。1、手術。2、ラジオ波焼灼術。3、放射線治療。4、様子を見る、です。川島さんはミュージカルの舞台を優先したいこと、そのためには今手術は受けられないこと、抗がん剤治療は体を傷めるので受けたくないことなど、はっきりした意志をお持ちでした。

 ぼくは『ラジオ波なら手術をしないで済むし、1ショットで100%焼ける。体への負担も小さい。そのあと様子を見たらどうですか?』と提案しました。『手術しても十中八九、転移しますよ』ともお伝えしました。むしろ手術することで転移を早めてしまう可能性もあるからです」

関連キーワード

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン