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2015.10.28 16:00  週刊ポスト

トヨタ 「自動運転」と「走らせる喜び」の2方向で進化想定

 トヨタが発表した四代目プリウスが好評だ。2011年3月に同社が導入した「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」という、「もっといいクルマ」を作るための新たな自動車の開発・生産に向けた取り組み。この第一弾になるのが、10月29日に開幕する東京モーターショーで初お披露目される四代目プリウスである。

 アクセルやブレーキのレスポンス向上だけでなく、車体そのものの基本設計から刷新された、スポーティさを追求したトヨタ車だ。豊田章男社長はいたずらに台数を追うことはせず、ハンドルを握って楽しいクルマを作ることにこだわっている。

 章男社長がこうしたクルマ作りの哲学をもつに至ったのは、レース活動からの影響と考えられる。
 
 企業経営を担うトップが、命の危険にさらされるレースに参加するのはいかがなものかという批判に対し、章男社長は、レースはあくまで「いいクルマをつくるためのセンサーを研ぎ澄ます」ための活動だと反論している。一方で、「他の上場企業の社長は平日からゴルフをやっていても騒がれない。なぜレースに参加すると批判されるのか」とも語り、この言葉からは「レースが好きだ」という本音も垣間見える。

 会社としても、モータースポーツへの関与を深めている。今年1月のモータースポーツ活動発表会で、世界ラリー選手権(WRC)への参戦を発表し、章男社長は「『もっといいクルマづくり』のど真ん中にモータースポーツを位置付けたい」と述べ、一般道を走るラリーで培った技術を市販車の開発に生かすという。

 実は昨年1月の「2014年モータースポーツ活動発表会」の会見で、章男社長は創業者・豊田喜一郎氏が亡くなる直前に書いた「オートレースと国産自動車工業」という文章を引用し、「耐久性や性能試験のためのオートレースにおいてその自動車の性能のありったけを発揮してみて、その優劣を争うところに改良進歩が行なわれ、モーターファンの興味を沸かすのである」という内容を紹介している。

 つまり、モータースポーツ活動の活発化は“原点回帰”であり、“創業の精神”だというわけだ。

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