とはいえ、いつまでも遺品整理をしないと“再出発”の妨げになる。
 
「男性の場合は奧さんを亡くされて再婚を考えたり、お付き合いをする女性を探したりすることが多い。妻の遺品整理をしないままだと相手の女性が交際や結婚をためらってしまうので、人生の次の一歩を踏み出せません」(木村氏)
 
 66歳の男性は、妻の「下着整理」をやり遂げて再婚を果たした。
 
「妻の死から1年間は、妻を思い出しては一人で泣いていました。もちろん遺品はそのまま。しかし独り身の寂しさに耐えきれず、熟年向けの婚活パーティで出会った5歳下の未亡人と交際を始めました。

 ある日、私の自宅に遊びに来た彼女が、タンスの引き出しを開けて妻の下着を見てしまったんです。彼女は『奧さんを忘れられないなら私なんか必要ないでしょ』と大泣き。それを機に遺品をすべて処分し、彼女と再婚しました。亡き妻には『ごめんな』と胸の中で手を合わせました」
 
 木村氏によると、「妻の遺品を処分できない夫は3割いるが、夫の遺品を処分できない妻は1割以下」だという。もし妻に先立たれたら、あなたはどうしますか?

※週刊ポスト2015年11月6日号

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