国内

入居者の生活リズムや個性を尊重する新しい介護スタイルとは

 待機者50万人以上という厳しい現実のある特別養護老人ホームだが、どんな取り組みを行っているのだろうか。宮城県仙台市にある介護老人福祉施設「田子のまち」の例を紹介しよう。

 入居者の生活リズムや個性を尊重する新しい介護スタイル「ユニットケア」は、“まるで家に住んでいるよう”な気持ちにしてくれる。施設長の丸田礼子さん(以下、「」内同)が言う。

「老人ホームに来る理由はひとつ、“家で暮らせなくなったから”だと思います。本当は家にいたいけど、なんらかの事情で、ここを新しい家として選択された。ですから、ここはそれまでの生活をできるだけ継続して、自分が自分らしくいられる場所でないといけないと考えました。

 全室個室で、10人を1つの家族(ユニット)として生活していただきます。ユニットごとにお風呂や洗濯機など共用スペースがあり、それぞれの個室にはトイレ、洗面台、ベッドが完備されていますが、自宅で使用していた家具や趣味のものを持ってきて、自分の部屋として使ってもらうことが可能です。食事やお風呂の時間は決まっておらず、好きな時にご飯を食べ、入浴できます」

 希望すれば個室で食事をとることもできるなど、生活スタイルはかなり自由だ。また、地域とのかかわりも大切にしている。

「ここは地域の中の1つの“家”なので、地域の人がどんどん入ってこられるような施設にしようと、地域の人も自由に使えるレストランを施設内に作りました。今後は施設内で地域のかたの敬老会を開いたり、スペースを開放することも考えています」

※女性セブン2015年11月17日号

関連キーワード

トピックス

本格的に中国進出をめざすならば…(時事通信フォト)
《年内結婚報道》橋本環奈と中川大志の「結婚生活」に立ちはだかる“1万kmの距離” 2人の異なる“海外進出の希望先”
週刊ポスト
「池田温泉旅館 たち川」の部屋風呂に「温泉偽装疑惑」。左はHPより(現在は削除済み)、右は従業員提供
「水道水にカップ5杯の重曹を入れてグルグル…」岐阜県・池田温泉「高級旅館」の部屋風呂に“温泉偽装”疑惑 ヌルヌルと評判のお湯の真実は…“夜逃げ”オーナーは直撃に「誰からのリークなの? それ」
NEWSポストセブン
これまでジャズ歌手などとしても活動してきた参政党・さや氏(写真/共同通信社)
参政党・さや氏、歌手時代のトラブル証言 ジャズバーのママが「カチンときて縁を切っちゃいました」、さや氏は「そうした事実はない」…真っ向食い違う言い分
週刊ポスト
もうすぐ双子のママになる。Numero.jpより。
Photos:Mika Ninagawa
中川翔子3年にわたる不妊治療と2度の流産を経験 。 双子の男の子のママになる妊婦姿を披露して話題に
NEWSポストセブン
錦織圭とユニクロの関係はどうなるか(写真/共同通信社)
「ご本人からの誠意ある謝罪があった」“ユニクロ不倫”錦織圭、ファーストリテイリング広報担当が明かしたスポンサー契約継続の理由
週刊ポスト
趣里と父親である水谷豊
《女優・趣里の現在》パートナー・三山凌輝のトラブルで「活動セーブ」も…突破口となる“初の父娘共演”映画は来年公開へ
NEWSポストセブン
岐阜の「池田温泉旅館 たち川」が突然の閉鎖、事業者が夜逃げした(左は旅館のInstagramより)
【スクープ】岐阜県の名所・池田温泉の人気旅館が突然の閉鎖 町が運営委託した事業者が“夜逃げ”していた! 町長からは228万円の督促状、従業員が告発する「オーナーの計画」 給料も未払いに
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏は2017年にダブル不倫が報じられた(時事通信フォト)
参院選落選・山尾志桜里氏が明かした“国民民主党への本音”と“国政復帰への強い意欲”「組織としての統治不全は相当深刻だが…」「1人で判断せず、決断していきたい」
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
止まらない「オンカジドミノ退社」フジテレビ社内で話題を呼ぶ
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン