千葉商科大学専任講師の常見陽平氏もスレンダー派。
「私がボディビルをやっているからか、ストイックに体を細く保っている女性は魅力的に見えますね。見た目が美しいだけでなく、他人からの見られ方を気にする、内面の色気を感じます」
どうやらムチムチ、スレンダーのどちらが良いかという議論に終わりは見えそうにない。こうした観点で考えた際に興味深い職業がある。テレビ局の女子アナである。
彼女たちは働く女性の中でも高い社会的地位を獲得しつつ、誤解を恐れずにいうならば女性有名人として性的な視点で男性から見られることも多い特異な存在。そのためか、時代によって豊満と華奢、視聴者から好まれるタイプが大きく揺れてきたという。
「例えばフジテレビの加藤綾子アナやフリーの高島彩アナといったスレンダー系が女子アナの代名詞となり、インテリっぽく見えるという部分で持て囃されていた時代がありました。一方で、近年は日テレの水卜麻美アナのようなムチムチ系が爆発的人気を誇っている。女子アナ業界の『ムチムチ・スレンダー』の覇権争いは混迷を極めています」(前出・石川氏)
「スレンダーな人にはその努力をどう褒めていいかわからないし、ムチムチの人は体型に引け目を感じていることが多くて気を遣ってしまう」(コラムニストの石原壮一郎氏)との声もある。決着がつくのは、ずいぶん先になりそうだ。
※週刊ポスト2015年11月20日号