参入に反対していた営業第二部部長・唐木田篤(谷田歩)も、「私にも小さな娘がいます。いまここでやらなかったら、私はあの子に父親として何もいえない。ガウディ……私にとってのロケットを見つけました」と賛成に転じた。
開発は茨の道だが、佃は「どんな難問にも必ず答えはある。挑戦し続ける限り、必ずその答えは見つかります」と宣言。佃製作所の新たな挑戦が始まった。
なぜ『下町ロケット』のセリフは胸を熱くさせるのか。『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版刊)の著者でライターの田幸和歌子氏がいう。
「スマートでなく、泥臭く頑張る姿は、大人になるにつれて失っていく情熱を思い出させてくれます。さらに人間関係が希薄になる中、登場人物たちの熱く濃い関係に憧れるのでしょう」
12月6日放送の第8話を終え、物語はいよいよ残り2話。はたしてガウディ計画の成否はいかに──。
※週刊ポスト2015年12月18日号