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金美齢氏 総統選後の馬英九氏「台湾は中国の一部」宣言懸念

言論テレビで語る金美齢氏

 ジャーナリスト・櫻井よしこ氏がキャスターを務めるインターネット番組『言論テレビ「櫻LIVE」』から、元台湾総統府国策顧問で、評論家の金美齢氏との対談のエッセンスを紹介しよう。1月に行われる台湾総統選挙の情勢について櫻井氏と金氏が語り合った。

 * * *
金:(1月16日の台湾総統選は、高い支持率を誇る民主進歩党の)蔡英文さんになるでしょう。それは中国も織り込み済みです。問題はその後、どうするかですね。

櫻井:どういう問題が考えられますか。

金:1月16日に選挙に勝つ。だけど就任式は5月なんです。

櫻井:就任まで4か月間もあります。

金:その間に何が起こるかわからないという危機感を常に持っていなくてはいけません。

櫻井:例えばどんなことが起こり得ると考えられますか。

金:馬英九総統が何かを宣言するとか。非常事態宣言とか、「台湾は中国の一部です」という宣言とか。

櫻井:アメリカの安全保障関係者から聞いたのですが、蔡英文さんが勝つことは確実で、その民進党は、中国とはもうこれ以上近づきたくないと考えている。 にもかかわらず中国側がすごく余裕を持っていて、台湾に対して、焦って対策を講じようという気配がないといいます。それは中国が何らかの形で、今の(馬英九総統の)国民党とできあがっているんじゃないかと考えられます。金さんがおっしゃった、馬英九総統が4か月の間に、(何らかの)宣言するということにもつながる話ですね。今度は、台湾の国会議員の選挙も(同時に)あります。

金:陳水扁元総統が何もできなかったのは、国会で少数派だったからです。だから今回は、(民進党が)国会でも過半数を取らなくてはいけない。しかし中国は金持ちだからいくらでも買収できるわけで、心配です。すでに台湾のメディアの大半は、買われているわけですから。

※SAPIO2016年2月号

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