ところが、あれから2年、“後継者内定”が白紙に戻ったというのだ。洋子夫人と古くから親交がある安倍家関係者が語る。
「寛人君はもともと弁護士志望。高齢のおばあちゃんを喜ばせたくて政治家の道も考えたようですが、弁護士の道をあきらめていない」
大学時代の同級生の話もそれを裏付ける。
「寛人は学生時代から『政治家にはならない』と言っていました。だから後継者情報が出たときは驚いた。温厚で優しく、責任感も強いから、家の期待もあって迷ったのかもしれませんが、3月にロースクールを卒業したら司法試験(5月)を受験するはずです」
寛人氏を自宅に訪ねると、母親らしき女性がこう語った。
「本人は政治家になるつもりはないようです。(ロースクールで)勉強中の身ですから」
──将来は弁護士になる?
「そうです」
──弁護士になった後、政治家になるつもりもない?
「そうです」
※週刊ポスト2016年1月15・22日号