ビジネス

厚さわずか0.7mmの金属板でできた折り紙のような自在な器

シマタニ昇龍工房 すずがみ(11cm角 2160円~24cm角 9504円)

 厚さはわずか約0.7mmの薄い正方形のすずの板。さほど力を入れなくても、折り紙のように折ったり曲げたり、自由自在に形を変えられる器。それが「シマタニ昇龍工房 すずがみ」(11cm角 2160円~24cm角 9504円)だ。

 この斬新な発想の器を考案したのは、明治42年創業、富山県高岡市で寺院用仏具の“お鈴”を専門に作り続ける「シマタニ昇龍工房」の4代目・島谷好徳さんだ。

「“お鈴”は、金属の板を金槌で叩くことで、絞って丸みを整え、音を調律して作り上げていきます。この技術を生かして作り出したのが、2013年2月から発売している『すずがみ』です」(島谷さん・以下同)

 金属というと、硬いイメージがあるが、その中で“純すず”は、力を入れなくても手で楽に曲げられるほど柔らかくてもろい。

「鋳物製の純すず製品は、曲げ伸ばしの繰り返しによる耐久性がありません。器として使ってもらうには、この耐久性の強化が最重要課題でした」

 純すずをそのまま金槌で叩くとひび割れを起こしてしまう。しかし、すずの板に少しずつ圧延を繰り返すと、割れずに金属密度が高められる。さらに、熟練職人がリズミカルに“金槌で叩く”ことで、金属密度がさらに高まり、曲げ伸ばしによる劣化が少なくなるのだ。

「立ち上がりをつけると汁物も入れられ、くるっと丸めれば花入れにもなります。ご自分で形作る楽しみを味わっていただける器です」

 使用後は平らな状態に戻せるので、収納場所にも困らない。

※女性セブン2016年1月28日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
将棋界で「中年の星」と呼ばれた棋士・青野照市九段
「その日一日負けが込んでも、最後の一局は必ず勝て」将棋の世界で50年生きた“中年の星”青野照市九段が語る「負け続けない人の思考法」
NEWSポストセブン
東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
「鳥型サブレー大図鑑」というWebサイトで発信を続ける高橋和也さん
【集めた数は3468種類】全国から「鳥型のサブレー」だけを集める男性が明かした収集のきっかけとなった“一枚”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
活動休止状態が続いている米倉涼子
《自己肯定感が低いタイプ》米倉涼子、周囲が案じていた“イメージと異なる素顔”…「自分を追い込みすぎてしまう」
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
“ムッシュ”こと坂井宏行さんにインタビュー(時事通信フォト)
《僕が店を辞めたいわけじゃない》『料理の鉄人』フレンチの坂井宏行が明かした人気レストラン「ラ・ロシェル南青山」の閉店理由、12月末に26年の歴史に幕
NEWSポストセブン
ナイフで切りつけられて亡くなったウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(Instagramより)
《19年ぶりに“死刑復活”の兆し》「突然ナイフを取り出し、背後から喉元を複数回刺した」米・戦火から逃れたウクライナ女性(23)刺殺事件、トランプ大統領が極刑求める
NEWSポストセブン
『酒のツマミになる話』に出演する大悟(時事通信フォト)
『酒のツマミになる話』が急遽差し替え、千鳥・大悟の“ハロウィンコスプレ”にフジ幹部が「局の事情を鑑みて…」《放送直前に混乱》
NEWSポストセブン
『週刊文春』によって密会が報じられた、バレーボール男子日本代表・高橋藍と人気セクシー女優・河北彩伽(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
「近いところから話が漏れたんじゃ…」バレー男子・高橋藍「本命交際」報道で本人が気にする“ほかの女性”との密会写真
NEWSポストセブン