ビジネス

松下電器VSダイエー テレビ値引販売で揉め和解に30年要した

松下幸之助氏 時事通信社

 ビジネスの世界では、メーカーと小売店が価格を巡って激しい攻防を繰り広げることは決して珍しくない。しかし、高度経済成長期の真っ只中に大ゲンカを繰り広げたのが、松下電器を率いる松下幸之助氏と、ダイエーの中興の祖・中内功氏だ。それは当時の発言にも表れている。

松下幸之助 「適正な利益をあげ、それを国家、社会に還元することが、企業にとっての 社会的な義務である」

中内功 「ダイエーの存在価値は、 既存の価格を破壊するところにある」【出典:松下幸之助著『実践経営哲学/経営のコツここなると気づいた価値は百万両』(PHPビジネス新書)、中内功著『わが安売り哲学』(千倉書房)】

 1964年、テレビの値引き販売に端を発しダイエーと松下電器(現パナソニック)が決裂。商品出荷停止、裁判所への告訴など、「流通革命の旗手」と「経営の神様」は決して歩み寄らなかった。1969年、中内は経済誌のインタビューでも「松下幸之助は古い」などと批判している。1989年、松下幸之助の葬儀の際に意を翻し取引再開を求めるも、松下側はこれを拒否。両社の和解は1994年まで待つことになる。

※SAPIO2016年2月号

関連記事

トピックス

元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
日本テレビの杉野真実アナウンサー(本人のインスタグラムより)
【凄いリップサービス】森喜朗元総理が日テレ人気女子アナの結婚披露宴で大放言「ずいぶん政治家も紹介した」
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬の宮城野親方
元・白鵬の宮城野部屋を伊勢ヶ濱部屋が“吸収”で何が起きる? 二子山部屋の元おかみ・藤田紀子さんが語る「ちゃんこ」「力士が寝る場所」の意外な変化
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン